機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ2期 BGM Crescent Moon を演奏してUPしましたの巻


機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ2期 BGM メインテーマ piano verを弾いてみた

シノが死んで悲しいので弾きました。

実は鉄血2期の劇伴はあまりピンと来なかったんですけど、この曲はいいなと思っていていつか弾こうと思っていました。昨日たまたま46話を見直していたら、ユージンがシノの言動を回想するシーンでフルバージョンと思しきものが劇中に流れたので、それを耳コピしています。

採譜、演奏とも昨日のうちにやってしまいまして(行動が早いですね)、今日は編集だけでした。表現力勝負の曲なので、強弱と音色に気をつかって演奏しました。和音やオクターブで弾くときの構成音の音量差の付け方を、いままでとはちょっと変えた部分があります。通常は一番上の音を強調するんですけど、クレシェンドするときなどまず下の音を強調して、本格的に盛り上がりはじめるところで上の音を強調するとか、まあディテールですね。
この週末は、本来はアイドルマスターSideMの全体曲 DRIVE A LIVE を録音する予定だったんですけど、持ち越しです。ツイッターのフォロワーさんや、このブログの読者でSideMやってる人はいなさそうだし、期待もされてないだろうからw

しかし鉄血は本編がつらすぎて、自分を含めファンのみなさんは神経をすり減らしながら見ていると思います。あと3回なので、なんとか乗り切りたいです。

宇宙戦艦ヤマト2202 第1話に見る演出作法の巻(ネタバレあり)

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宇宙戦艦ヤマト2202が公開されました。
劇場限定Blu-rayを購入したら、いつもの絵コンテ集だけでなくシナリオも付いてきました。

アニメ制作はシナリオ→絵コンテ→原画→動画という順で、絵コンテの段階で具体的な画面演出が入ります。また多くの場合は、絵コンテ段階でシナリオのカットや改変が行われます。今回のヤマトもなされていて、結果的に第1話の印象が大きく変わったと思われますので、その件に関して、感想を交えつつまとめたいと思います。

1.謎の惑星侵攻シーン
最初と最後のズォーダーのセリフ以外は全部カットされ、まったく説明無しの殺戮シーンが展開されます。
ガトランティスの大艦隊が侵攻した惑星が何なのかわかりませんし、おそらくその惑星に関係するであろうテレサというもの(これも人なのか何なのか説明がない)に対してズォーダーが執着している、という程度のことしか読み取れません。
これはなかなか思い切った展開です。ヤマトというとキーとなる惑星が映ればその星の名前のテロップが入り、女神様は「私はイスカンダルのスターシャ」「テレザートのテレサ」「シャルバート星のルダ」等々、、最初からしっかり自己紹介をしてきます。それをしなかったのは、往年のファンからすると新鮮に思えます。

2.浮遊惑星戦闘シーン
シナリオではガミラスやガトランティス人の描写もありましたが、古代(ゆうなぎ乗務員)のセリフ以外は、ほとんどカットされました。なので、いつどこで戦っているのか、さっぱりわかりません。
この戦闘シーンで印象づけなければいけないことはいろいろありますが、重要なものは(1)地球+ガミラス対ガトランティスという構図、(2)その現状に対する古代の焦燥感、(3)地球・ガミラス双方から承認されるアンドロメダ波動砲、(4)ガトランティスの特攻戦術、この4つになります。
古代の、沖田+兄譲りの戦術(敵陣に突っ込んで活路を見出す)を、絵だけで表現したのは見事です。整然と、しかし何も考えられていない密集陣形で消耗戦を繰り広げる地球・ガミラス・ガトランティスの艦隊戦に対する古代の忸怩たる思いを、ゆうなぎの戦い方で見せていると思いました。

3.ヤマト始動
シナリオでは古代の発案でヤマトを使用するのですが、カットされました。この部分がカットされたことで、結果的に「こんなこともあろうかと」風な真田さんになりました。これも非常にスピード感のある展開になったので、良かったと思います。
第2話で古代だけが軍事法廷のようなところに召還された背景には、上記のカットされた部分が影響していると思います。実際に動いたのは真田さんですから、彼も召還されるべきなのですが、ガトランティス兵自爆事件の後処理を優先させられたのだと想像します。

以上まとめますと、適度なカットが入ることでテンポが速くなって展開に推進力が生まれ、観ている側に謎と想像の余地を与えた第1話ということになると思います。

 

**** 第2話について ****

第2話のテーマは「自分たちはこんな地球のために戦ってきたんじゃない」です。
さらば宇宙戦艦ヤマトのときは、そうだろうなあ、くらいに思っていていました。しかし実は現代でも同じだろうし、いつの時代でも、人々は同じことを考えていたのではなかろうか?という、福井さんらしい問題提起ではないかと思いました。
また、大戦艦の特攻やガトランティス兵の自爆は、さらばヤマト時代はカミカゼ戦術のメタファーに見えたのですが、現代の感覚ではまさに自爆テロです。同じことをやっても、時代が変わると見方も変わるということを最初から示しているのが重要だと感じました。

 

アイドルマスター sideM 2nd ライブの巻

Pになってから1年ちょっと、ついにsideMのイベントに初参加です。いきなり幕張で、しかもアリーナの前の方でラッキーでした。ずっと推してた FRAME をやっと生で見れたのと(本当にやっと、という感じ)、大好きな Dramatic Stars の3曲を2日間とも聴けたので大満足です。以下、適当に感想を羅列しておきます。

・前説が山村。声がつくというウワサからの河西健吾起用。ミカァ!
・衣装が新しくなっているのに、あまり変わったように見えないFRAME。ハマーはMCで安定の事故。
・神速一魂で吠えまくって無事声を潰す私。
・Legendersが想定外のエロさで驚く。レジェは男性ファンが多いと思うのですが(自分の観測範囲内)、一気に女性ファンも増えたのではないかと。
・虎牙道の濱野もエロい。
・咲ちゃんのソロが、小芝居を含めたいへん素晴らしい。
・振りやダンスが激しい曲でもボーカルが安定していて、みなさん相当に練習したことが伺えました。これだけ立派なパフォーマンスを見ると、Pとしても胸が熱くなります。

準備中の曲の巻

1.Yuri on ICE(ユーリ!!! on ICE)
昨年のうちに仮オケは作ってあるので、なんとか完成させたいです。

2.アリア:離れずにそばにいて(同上)
採譜ペンディング中。

3.DRIVE A LIVE(アイドルマスターsideM 全体曲)
採譜中。実は1年ほど前に採譜し始めて中断していたもので、改めて再チャレンジ中。

とりあえず近々にUPしたいものは以上3曲です。優先順位は3→1→2かな。

※弾きたい曲(順不同)
・ヤマト2202主題歌*1。弾くしかないですよね?

Twitterで進捗報告?しております。

*1:あくまでもネタバレしない

宇宙戦艦ヤマト2202は、さらば宇宙戦艦ヤマトを否定するのか?の巻

行ってきました、宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち完成披露上映会。
細部はネタバレしませんが、感想などはどうしてもネタバレ気味になってしまうと思うので、そのあたりをご賢察の上、お読みください。(予防線を張る)
というか主題歌めっちゃ驚いたんだけど、公式がネタバレしちゃったよね。福井さんのリクエストであの主題歌になったんですって。わたしは曲名は書きませんよ!

まず、本作を見て私が感じたポイントは以下の5つです。

1.最初から全力
2.最初からオリジナル展開
3.旧作オマージュも新解釈で
4.初見殺し&細けえことはいいんだよ!
5.さらばヤマトのアンチテーゼ

1~4に関しては、羽原監督や福井さんの証言もあり、確実に意識してやっていることだと思います。5は私が第一章を見て感じたことです。以下に説明します。

<最初から全力の件>
これは見ればわかるので、特に書きません。

<最初からオリジナル展開>
2199の続編でガミラスは存続しているので、当然さらばヤマトとは異なる展開になります。

<旧作オマージュも新解釈で>
ヤマト2199の旧作オマージュシーンは、特に第1章においてカット割りやレイアウト、場合によっては動きのタイミングまでコピーするなど、旧作に対する強いリスペクトを表していました。
しかし2202では、さらばヤマトと状況が似ているだけで違っている形で提示されるケースが多いです。これはオリジナル展開のために変わった部分と、時代的に合わないので変えた部分(福井氏談)があると思います。

<初見殺し&細けえことはいいんだよ!>
さらばヤマトや2199(星巡る方舟含む)は見ている前提の作品です。なんにも説明がありませんので、めっちゃ初見殺しです。
また、思い切ってアニメらしいケレン味のある描写をやる、という演出がそこかしこに見られます。たとえばメカニックがCGで描かれるためサイズが厳密に設定されているのですが、見栄え優先で2倍サイズにしちゃうとか、邪魔なオブジェクトは消すとか、手描き時代のレイアウト手法を使っているのです。これは2199の頃からやっていたそうです。
もう一つは手描き作画の良さ、具体的には金田伊功さんの作画の良さを再現するために、形が歪んだ戦闘機モデル(通称:バージョンK)を用意したということでした。これは予告編でもなんとなく感じたことで、CGなんだけど手描きのようなニュアンスがあると思います。
また口には出していなかったのですが、2199がかなり厳密な科学考証をやっていたので、それに対する若干の揺り戻しのような気もしています。実際、超科学的現象がいくつか起きるんですけど、それに関しては何も説明はありません。予告編で波動砲らしきものが出てきますけど、これも説明なしです。

<さらばヤマトのアンチテーゼ>
ここからはネタバレになってしまうので要注意です。
ガトランティスが、ある戦法を取るんです。1回は大規模な形で。もう1回は小規模な形で。30分アニメ2話のエピソードの中で、同じことを繰り返して強調しています。これを見て「ヤマト2202は、さらばヤマトに対するアンチテーゼでもある」と明確に宣言したように思いました。

 

※おまけ:上映終了後の羽原監督(H)&福井さん(F)のトークから。だいたい福井さんが問題発言をします。

H「CGはサイズが決まっちゃうから演出がやりにくい面がある」
F「ガンダムがドックに入りきらない!」
H「あれ文句を言われても」
F「搭載しきれるはずがないとか、こまけえことはいいんだよ!」
H「アニメですから!」

F「中学二年のときに何を見ていたかで人生が決まる。厨二ですよ!」
H「私はヤマトでした!」
F「俺はイデオン発動篇でした!」(バカウケ)

F「俺はさらばヤマトを見せてもらえなくて、ドラマ編のレコードで聞いたんですよ」
H「ドラマ編!」
F「あれは大人の事情でエンディングが・・・」
H「それで!」
F「はい、その恨みを晴らしました」(←脚色有り)

F「ガンダムやったでしょ。今度はヤマトかよって・・・」
F「リメイクものは自分がやりたいことをちょっと抑えたほうがいい結果になるようで、ヤマト2202はいまのところ満足できている」

福井さんはガンダムUCに関して思うことがたくさんありそうでした(笑)。ヤマト2202はそれほどフラストレーションを溜めずに作れているらしい?です!

※雑感
福井さんが予想以上に濃いアニヲタでびっくりで、トークが楽しいイベントでした。ガンダムUC制作時は、カッコつけていたんだなってのがよくわかりましたw。UCのBlu-rayのコメンタリーはよそ行きモードですが、TV放映時のコメンタリーはかなりオタク寄りになってるんですね。今回は完全にオタクモード全開だったと思います。

※嚆矢(こうし)編が読めない古代進

JUNO-106 になった SYSTEM-8 と RD-2000 の巻

<SYSTEM-8 with JUNO-160 plug out>

RolandのSYSTEM-8がアップデートされて、JUNO-106など往年のアナログシンセのプラグアウトがリリースされました。
たまたま行った楽器店で、このJUNO-106プラグアウトをインストールしたSYSTEM-8を弾く機会があったので、簡単にレビューします。

1.こだわりのコーラス
JUNO-106といえばコーラスというくらい特徴的だったコーラスエフェクトを、しっかりエミュレーションしています。鳴らした瞬間に笑っちゃうくらい、見事にJUNO-106です。独特なノイズ感まで再現されているのですが、それはオフにすることもできます。このあたりがポイントで、JUNO-106をそのまま再現するというよりは、SYSTEM-8のエンジンを使って、JUNO-106をリファインした形で提示していると感じました。

2.リファインされたサウンド
ということで、雰囲気は似ているのですが、出音は明らかにJUNO-106とは違うのです。おそらくオシレータレベルで微妙に違うんじゃないかと思います。また、フィルタも効きが良くなっていて、コシのあるサウンドになっています。若干薄いサウンドがJUNO-106のキャラクターだったと思うんですけど、けっこうぶ厚くて、暖かみのあるサウンドです。低音もJUNOより出るようになっています。でも、雰囲気はやっぱりJUNOなのです。ここが面白い。なお音色パラメータはオリジナルのJUNO-106とほぼ同じで、操作パネルもJUNOとの対比表が公開されております。

3.総合評価
どうしても実機のJUNO-106でなければ、というこだわりがなければ十分満足できると思います。またそれ以前に、物理モデルのアナログシンセとして非常に質が高いと感じました。SYSTEM-8に懐疑的だった人が、このJUNO-106プラグアウトで評価を変えている感もあり、正直驚いています。自分もこんな可能性があるシンセだとは思っていませんでした。ただのソフトシンセと言ってしまえばそれまでですし、完全に実機と同じサウンドになりえないとしても可能な限り雰囲気を再現して、できるだけ良いものにしようと努力した、ローランドの技術者の方のJUNO愛を感じられます。

RD-2000

1.外観
ステージピアノ新製品かつ最上位機種です。V-piano音源とSuperNatural音源を搭載したRDということでポテンシャルが高いので、実機を見かけたらじっくり試弾したいと思っています。やはり表現力が非常に高いんですよね。鍵盤次第では購入を検討したいです。譜面たてをどうしようかなあと悩んでます(笑)
ヤマハのステージピアノは、音色の表現力がいまひとつで残念です。もうすこし繊細なピアニッシモや、迫力あるフォルティッシモが出せるといいんですが、使いやすさを重視して抑えているように感じます。

2.マスターキーボード機能
マスターキーボードなので、操作子としてスライダーやつまみがたくさんついています。その中でも、2種類のモジュレーション&ピッチベンダーを搭載したことは特筆できます。ローランド方式のモジュレーション&ピッチベンダー一体型ノブと、ヤマハ方式の独立型の両方を搭載したわけですが、こういうキーボードはほとんど存在しなかったので、よくぞやってくれたという感じです。もちろん、DAWのコントロール機能もあります。まだマニュアルが公開されていないんですが、どんな機能があるのか楽しみです。

3.総合評価
海外製のMIDIマスターキーボード(KOMPLETE KONTROLなど)と、日本のステージピアノを融合したような製品だと思いました。音源はおそらく既存のものを流用していますので、もっぱら機能面での進化になります。
近年のステージピアノは基本的にライブ演奏重視で、DAWなどの音楽制作におけるマスターキーボードとして使うには、機能的に物足りなさがありました。RD-2000はそういう物足りなさを払拭するのではないかと思います。今回はローランドの製品ですが、ヤマハからも対抗馬となるような製品が出て欲しいと思います。

ヤノシュ・オレイニチャク ピアノリサイタル@石川県立音楽堂の巻

プログラム:本編は全部ショパン

第一部終了後にトークがあり、今回のテーマが「サロンのショパン」ということで、性格的小品がメインになっているということと、即興的にプログラムを変えたことを釈明。なにしろ、バラード1番は予告では幻想即興曲だし、英雄ポロネーズは後半の最後に弾く予定でした(笑)。

演奏内容は、マズルカはとても慎重に弾いて精度高いと思いましたが、ほかの曲はかなりフリーダムでニュアンスなどは即興的に作っているようでした。フレーズの改変も(問題にならない範囲で)やっていたのが面白かったです。
アンコールの花火が素晴らしかった。楽曲を完全に掌中に収めた演奏で、不自然なことが何一つなかったです。