ショパン自筆譜ファクシミリ届きましたの巻

ワルシャワショパン協会から20日弱で届いたのでよしとしましょう。国際小包で、到着返信をしなくちゃいけないからサインしたり大変。ポーランド語だからどこにサインするかわかんないし。アルファベットと漢字(もちろん縦書き)でサインしましたwあっちの人は日本人は慣れてるだろうけどな。

ハードカバー横開きでナショナル・エディションの楽譜と同じ大きさです。ファクシミリと解説書の2分冊になってます。


表紙タイトル。日本語が入ってる!わくわく。


日本語解説目次!やたー。

中身はおいおいスキャンしてお見せしますが、さっそく重大発見あり。
ず〜っと気になっていた「木枯らし」の付点音符の弾き方。2:1か、楽譜どおり3:1か、あるいは5:1か、どれが正しいのか。
自筆譜を見ると、付点8分音符+16分音符は、2:1で弾くのが正解と思われます。
しかし、明らかに5:1で書いている場所もあります(16分音符がトレモロ6つめの音と正確に一致するように書かれている)。55⇒56小節、57⇒58小節が5:1⇒2:1という具合に書かれています。同じリズム割のパッセージをきちんと正確に同じように2種類書き分けていますので、ここだけ弾きわけるということで、あとはもう2:1確定でいいと思うんですが〜。自筆譜=最終版ではないので、初版譜や関連資料も調べようと思います。ちなみにわたしは前奏曲集の例から2:1だろうと思っていました。ドヤ!

なお2:1で弾いてる人はとても少ないです。CD聴き比べした中で2:1だったのはリヒテルとアール・ワイルドだけでした。こいつらが3:1や5:1で正確に弾けないとは思えないので、確信を持って2:1で弾いているはずです。ちなみにポリーニDGはものすごく正確に3:1で腹がたちました。ガツン!と16分音符が食い込みます。音楽性皆無もいいところw
⇒追記ですが、アンスネスも2:1で弾いてました。
ところでPWMに通販申し込みしたナショナル・エディションは、まだ届きませんw

※自筆譜の件追記:
「別れの曲」 本当に Vivace ma non troppo でメトロノーム指示なし。2か所ペダル指示あり(中途半端なかんじ)。フレージング(スラー弧線)ナショナル・エディションなんかとほとんど変わらないんだけど、ヴィヴァーチェで弾く前提で書かれたフレージングをそのまま適用していいものかどうか。

※さらに追記:
Op.25は1番と8番以外は自筆譜じゃなかった(大汗)。フォンタナほか第三者による筆写稿です。これは出版社に送って印刷してもらうための原稿で、ショパンが承諾してるので最終稿ということでOK。フォンタナさんってこんなに早い時期からショパンにコキ使われてたのかw
ちなみに同時に取り寄せたop.10は抜けがあるもののすべてショパンの直筆、前奏曲集は全曲ショパン本人直筆です。というわけで、木枯らしの怪しげな付点は前奏曲9番に則って全部2:1でよさそう。木枯らしを写譜したのはショパンが萌えまくっていたという長身イケメン男子アドルフ・グートマンらしい。真偽のほどは不明。なおショパンが萌えた理由はグートマンの手が大きかったからwでも彼はピアノはあんまり上手くなかったぽい←グートマンが優遇されることを妬んだ他の弟子の証言。ショパンは喜んでグートマンの演奏を聴いていて、彼のためにスケルツォ3番を作って献呈します。おかげで10度が連発w萌えるのもたいがいにしろとww