ピアノレッスンの巻

先生とパレチニ教授の公開レッスンのことなどいろいろ話しました。「(音大生は)どうしてあんなにピアノが下手なのかしらねえ?」と常々先生はおっしゃっていて、ある程度は同意できる部分もあるので、今日はショパンをネタにいろいろ語ってしまいました。

  • 先生:音大生の弾くショパンは本当に下手。寒気がするくらい音楽になってない。
  • 私:基本的な譜読みができない人が多いと思う。だから楽譜に書いてあることしか演奏に反映しない。フォルテって書いてあったら、次のデュナーミク指示が来るまで延々同じ音量で弾きつづけたりする。どんな小さなフレーズでも歌ったりアーティキュレーションを付ける中でデュナーミクの変化も当然発生する、という認識をそもそも持ってないのだからどうしようもない。
  • 先生:桐朋や東音を卒業して、コンチェルトなんかも弾いてる人ですら、ようやくその事実に気付いて慌てて私のところにレッスンに来たりしているんだよね。でも彼らはまだいい。自分が「わかっていない」ことに気付いたのだから。わかっていないことすら気付かない人が多い。彼らの先生にも問題があると思う。
  • 私:うーん、他人に教えてもらってどうこうするのとは別に、とにかく正しく楽譜を読めるようになれば、大抵の問題は解決すると思う。十分すぎるほど指は動く人たちなんだら。
  • 先生:要は演奏技術の問題じゃないんだよね。
  • 私:意識と知識の問題。楽譜に書かれたもの、楽譜に書かれていないものを、自分を通してどう表現するかという問題意識は常に必要。それと、基本的な楽典やフレージングの知識。あと演奏技術。この3つが揃って初めて説得力のある演奏になる。
  • 先生:演奏技術ばかり鍛えすぎだよね。他の2つがあれば、技術は後から付いてくると思うんだけど。

こうして文章にしてみると、改めて偉そうなことを言ってるなーと思います。冷や汗タラリ。