藤原真理&ヤンネ・ラットゥア デュオ リサイタル@トッパンホールの巻

ダンチェロ&クラシックアコーディオンによるバッハのヴィオラ・ダ・ガンバソナタ他の演奏会でした。この2人は呼吸が合い方が非常に高いレベルに到達しているので、素晴らしい演奏会になりました。細かなアーティキュレーションや大きなフレーズの取り方までぴったり一致しているのです。そのため3声(チェロ+クラヴィーア2声分)が絡み合い併走するありさまがとても面白く、またスリリングに表現されていました。
ヴィオラ・ダ・ガンバは音域が高い楽器なので、チェロで弾くとハイポジションになって難しい(らしい)です。しかし藤原さんの演奏からはそういう難しさを全く感じさせませんし、きびきびと小気味よい語り口と、ガンバっぽさを感じさせる軽めの響きが印象的でした。ラットゥアはバカウマで、左右の手が完全に独立した楽器として歌っていました。グラーツアーノンクールの本拠地)の大学教授をやってるという経歴を見て「んふふふ、やっぱりねえ、そうだよねえ」とほくそえむ私でした。アンコールは藤原さんのソロで無伴奏チェロ組曲からト長調のプレリュード。ありがちな選曲とはいえ、その懐の深い解釈が素晴らしい。さっきまでのガンバソナタとはまた全然音色が違って太く重い響きがお見事でした。ホール全体に朗々と響き渡るチェロの低音が、生演奏でないと味わえない心地よさをもたらしてくれます。
連れはCDとブロマイド写真にサインをもらってご満悦。あと4月に開かれるショパンチェロソナタの演奏会(山崎伸子&ヴァディム・サハロフ デュオ リサイタル)のチケットをゲットしました〜。