ピアノレッスンの巻

英雄ポロネーズつづき。今回は演奏解釈についていろいろと。

  • 楽譜どおり弾いてないところがチラホラある。子供のころから聴いている曲だと思うので、どうしてもピアニストの演奏に影響されてしまっている部分がありそう。毎回同じように弾いてるのでデタラメではないと思うんですが、一度楽譜に立ち返ってみたほうがいいのでは。その上で崩すとかはアリです。
  • アルペジョが全体的に速い。そのために、きちんとトップの音が鳴りきらないところがけっこうある。アルペジョの速さは好みにもよるけど、もう少し、「ジャラン」と鳴るニュアンスがあってもよいのでは。
  • テーマの10度アルペジョのトップの音が常に怪しい。あなたは10度が届くので、一発で10度を押さえる形を作ってからジャランと弾けば、音はしっかり鳴るはず。⇒鳴りました。
  • ミレドシは本当に見事だけど、右手がどうしてもギクシャクしますね(笑)。
  • アーティキュレーションが甘い。休符はもう少しはっきり意識したほうがいいし、スラーの終わりでペダルを上げて余韻を消すほうがいいのでは?豊かな響きが消えるのは怖いし、全体的に厚い音響でブワーっと弾くピアニストが多いが、やはり楽譜を丁寧にさらってみると、この曲は分厚いだけでなく、リズム面では多少なりとも軽いニュアンスがある。これだけの音が鳴ってる中で軽さを感じさせるのはけっこう大変で、アーティキュレーションを丁寧に作っていくしかない。ペダルを早めにあげて、次の音を弾いたらまたすぐに踏まないで残響が消えるのを待ってから、ほんの少しだけ遅れて踏むとか、そういう工夫が必要だし、この曲はその積み重ねが大事。
  • 技術的には問題ないと思うので、丁寧にさらって少しずつテンポを上げてください。私みたいにテキトーにさらってテンポを上げると、音が抜けまくってみっともない演奏になるよ!(笑)