樫本大進が別人に生まれ変わっていたの巻

樫本さんは10年くらい前に協奏曲とか室内楽を聴いているのですが、とにかく自発性に乏しいイメージで、こりゃソリストとしては無理かな〜と思っていました。その後、ベルリン・バロック・ゾリステンのクスマウルの弟子になったという話を聞いて「あら?何か変化があったのかしら?」とか思っていたらいきなりベルリンフィルコンマス就任。なにその超絶出世劇。と思っていて、今日NHK−BSで演奏を繰り広げてるのですが、もうまったく別人。完全に別人。クスマウルじゃなくて樫本大進がトップになったベルリン・バロック・ゾリステンではグイグイと積極的にメンバーを引っ張り、アルゲリッチとのシューマンのピアノ五重奏(いま演奏中w)では、鋭い切り込みを見せ、もう本当に超一流という感じ。10年前にブロンフマンのピアノでブラームスの五重奏をやったときは遠慮がちにキコキコ弾く男子というイメージしか残らなかったのに、えらい変わりようでびっくりです。とにかく世界に通用するバイオリニストに生まれ変わってくれてよかったよかった。
いま終わりました(笑)。シューマンの五重奏曲は終楽章で最高潮に盛り上がったところで第一楽章のテーマをもとにしたフーガが挿入されるのですが、それが感動的でとても好きな曲です。樫本すごいなあ。マイスキーと渡り合うとか、ちょっと感動だわ。この曲はアンスネスのピアノでも聞いてますが、今回の5人の演奏が最高だと思います。それはともかく、アルゲリッチがこの曲をぶっ飛ばさずにちゃんと弾いてるのを久しぶりに見た気がします。