KRONOSのMOD-7についてさらに調べてみたの巻

シンセオタク的にKRONOSで最も楽しいのがMOD-7とWavestationだと思うのですが、ひとまずMOD-7に関して調べました。
結論から言うと、やっぱりすごいです。ですが、それでいったいどんな音楽ができるのかというと、「さあねぇ?」みたいな感じです。

以下は、専門的な話なので、FM音源の知識がない人には意味不明だと思いますが、書かずにはいられないので書いてしまいます。
まず、MOD-7の操作画面を見ただけでその機能が把握できない人は、このセクションには深入りしない方がいいと思いました。フィルターとEGをエディットする程度のことは、誰でもできそうなものですが、MOD-7にはEGが9+1=10コもあるという話です。初心者はアンプ用のEGをエディットする程度しかできないと思います。要するに、MOD-7はDX-7互換ではなくて、SY-99上位互換と考えるべきでした。また、全体的な自由度が高すぎます。特にモジュレーションのソースとデスティネーションを、MS-20のようにパッチングで変更できるのは痺れます。自分的にはこのセクションは完全に理想のシンセでした。でもこの部分をいきなり使いこなせるのは、ヤマハのDXシリーズを使ってきた人だけだと思います。FM音源の教科書のようなものが現状あまり存在しないので、初心者は試行錯誤を繰り返すしかありません。そして試行錯誤をするには、パラメータが多すぎます。


フランス語なので何をしゃべってるかわかりませんが、映像から類推するに、FM音源の歴史と、KORG OASISに搭載されていたMOD-7の紹介のようです。


おなじみ氏家さんのデモ。

日本語的な解説は下記をどうぞ。OASIS使ってた人なので、筋金入りです。
http://synth-voice.sakura.ne.jp/synth-voice/html5/korg-lab00.html


SYシリーズやWavestationにはSCIの技術者が関わっていて(Wavestationの設計思想はProphet-VS直系)、SYはデジタルフィルターを2つ直列したときの特性がプロフェットに似ていたので、音色を模倣することができました。友人「やっぱりこういう音色はプロフェットだよね〜」オレ「いやSY77だけど?」みたいなことがしばしばありました。その後、使用機材がSC-55⇒88⇒soniccellと変遷しても、同じことやってます。

最後に、これを実際使うかどうかという話ですが、氏家さんのデモでわかるように、MOD-7の音色は妙に古臭くて、つまりSY77や99を彷彿させるので、あまり積極的には使いたくないな〜と思いました。(ひどいオチ)