矢澤定明指揮 高田馬場管絃楽団@川口リリアの巻

ババカンが都内以外で演奏会を行うのは、これが初めてということです。
川口リリアは自分も初体験でした。非常に響きが良いホールで驚きました。メインホールだったんですが、自分的には所沢ミューズ・アークホールをさらに濃密にした感じで、都内近郊ナンバーワンの座を奪取です。*1
演奏は、前半2曲はピンとこなかったんですが(予習してない)、春の祭典はすばらしかった。ハルサイで泣けるほど感動する日が来るとは思いませんでした。指揮者がよかったです。リズム指示が明確で、指揮を見ることで視覚的にノッていけました。あと、聞かせどころを心得ていて、音楽の作り方が立体的で構造が良く把握できました。
春の祭典」に関しては、一昨年からやってきたフランス近代文化学習の成果が如実に表れておりまして、あの変拍子ポリリズムを理解して聴けるようになったのが、大きいと思ってます。ラヴェルが発端だったんですが、当時のフランス文化を俯瞰しながら勉強する中で、ドビュッシーストラヴィンスキーを、バレエの側から掘り下げる必要があり、かなり勉強しました。
なお、バレエはもちろん、有吉京子先生の「SWAN」*2において、主人公の真澄が踊った春の祭典が、きっちりとインプットされております(笑)。
あとPerfumeの「ポリリズム」を聴きまくって、ポリリズムに強くなっていたことも功を奏したかなw

あ、そうだ、バスクラが朗々と響いてカッコよかったです。ホールのおかげもあるかな。あのバスクラチャイコフスキーが聴きたくなりました。それとフルートよく息が続くなと思ったら、2人で分担してたみたいですね。

ラヴェルボレロもそうですが、生けとし生けるものの生命力を讃える音楽は、それ自体が感動的です。
春の祭典を、身を乗り出し、目を輝かせて聴いている人が大勢いるという、幸せな空間でした。初演から100年経って、ようやく聴衆が追いついたようです。

*1:ただし、バリアフリー的にダメなので、足の調子が悪い人(自分含む)には、ちょっと厳しい。

*2:傑作バレエ漫画