deleの巻

dele(ディーリー)ですけど、山田孝之が好きなので何気なく見たらハマってしまいました。脚本はバディもののフォーマットに則っている感じです。低予算なのか固定キャラが少なくて、毎回ゲストをくるくる回していますね。そのキャスティングに捻りがあって、次は誰が出るんだろう?と想像するのも楽しいです。

セットや撮影も低予算で簡素な作りながら(低予算連呼)凝った照明やカメラワークを駆使することで、静謐でシュールな画面として昇華されていて非常に好感が持てます。

あと最初から目を奪われるというか、耳を奪われたのが劇伴です。オリジナル劇伴はかっこいいし、選曲も的確。特に第三話は男女の濃厚な関係性を表現する場面で繰り返しマーラーのアダージェットが流れて、映画を見ているような気持ちになりました。

また全体的な印象として、時間の使い方がとても巧みです。スピーディな展開のエピソードがあったかと思えば、第三話のように28年間という止まった時間の表現するため意識的に展開を遅くしたエピソードもあって、うまいなあと思いました。