バッハのシャコンヌのピアノ編曲といえばブゾーニが有名ですよね。ところが、ブラームスもこの曲をピアノ用に編曲しています。しかも左手オンリーで弾くのです。今日はこれを弾いてみました。
感想:ちょっとつまんない。バッハ=ブゾーニを知っている身としては、地味に感じます。練習曲のような雰囲気です。実際、この曲は練習曲集の中の1曲だったりします(笑)。ただ、それにしても出来が悪いと思いました。音域がほぼ中低域に限定されているため、左手一本でも弾きにくさはないのですが、音楽的にはつまらなくなってしまっています。シャコンヌは同じコード進行が延々ループする曲なので、音域を限定してしまうと曲の展開が限られます。速い走句も原曲そのままの単音スケール転がしですし、ところどころで大きな和音が出てくる以外は演奏難易度低めです。ブゾーニ並の音符の洪水だったらどうしようとかビビリながら弾き始めたのですが、初見でかなり弾けてしまいました。ただし長いので、最後にたどり着くころには左手が疲れますw。
余談ですが、この曲を両手で弾くと難易度がぐっと下がるので(ツェルニー30番終了程度)、ピアノでシャコンヌを弾いてみたい中級者の方にはおすすめです。ちょっと地味ですが、その分だけ譜読みも簡単ですしね。さらに余談ですが、グスタフ・レオンハルトがチェンバロでシャコンヌを弾いていて、そのアレンジがすごく良かったので、なんとか楽譜を入手したいといろいろ画策しています。難易度的にはブラームス編(両手弾き)<レオンハルト編<ブラームス編(片手弾き)<ブゾーニ編という感じです。