ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンの巻(その2)

本日は以上の5公演でした。朝一の公演はレオポルト・モーツァルト(ヴォルフガング・アマデウスの父)の「おもちゃの交響曲」を聴きたくて行きました。0歳児でもOKということもあり場内は非常にうるさくて(苦笑)、指揮者も演奏者も可愛そうでした。ナチュラル・ホルンなどを使った古楽器の小編成オーケストラで、演奏内容は非常に良かったです。「おもちゃの交響曲」の生演奏を見れる経験なんてたぶんもう来ないだろうなあ。
堀米ゆず子&児玉桃デュオは地力が違いすぎでバランスの悪さを覚えました。堀米さんのパワーとかオーラはすごいの一言。今回聞いたバイオリニストの中では最も音量が豊かでダイナミックでした。児玉さんはピアノが過剰に鳴るのを恐れるあまり、浅いタッチのこぢんまりとした演奏になってしまったのが惜しまれます。
ノイマンは前日の演奏が非常に良かったため当日の朝に急遽チケットを取ったのですが意外に席がよく(1階席中央)、満足してきくことができました。ソプラノのソリスト歌手が非常によく響く発声で素晴らしかったです。
小編成のモーツァルトはフォルテ・ピアノを使った古楽器室内楽で、小さめのホールだったのですがそれでも音量的には厳しいものがありました。フォルテ・ピアノ奏者にも問題があって、非常に主観的でナルシスティックな音楽作りでした。撫でるようなタッチを多用して、デュナーミクを弱音方向へ拡大しているのですが、ほとんど聞こえないので効果が薄いんですね。ああいう演奏が好きな人もいるとは思いますが、残念ながら場違いだと思います。もっと狭い空間なら効果的だったと思います。
本日のラストは岡田さんのピアノソナタ。以前「ピアノソナタやコンチェルトは1つも取ってない」とか大嘘書いてまして申し訳ありません(汗)。顔色一つ変えず何事も無いように颯爽と弾いていましたが、ソナタ11番のトルコ行進曲はきちんと「アレグレット」のテンポで、しかも独特なエキゾチックさを感じさせるリズム表現がお見事でした。岡田さんってリズム表現があまり上手くないという印象を払拭してくれました。アンコールにベートーヴェントルコ行進曲を弾くのもお茶目でいい感じ。
写真はこの日の朝に国際フォーラム内のチケット売り場で買った当日券です。国際フォーラム内で購入すると専用の用紙に印刷してくれるのですが、このイラストもとても可愛く気に入っています。