GANTZ 奥浩哉

一気読み。ものすごくおもしろいけど、最新刊(19巻)に至って勇気&友情&勝利な展開になってしまったのが激萎えもいいところ。甘い。甘すぎる。もっとこう、神経をキリキリ逆撫でするような描写が欲しいんです。でもそればっかりじゃ一般読者(特にナイーブな人)はついてこれないって判断ですね。っていうか19巻にもなるのにGANTZが何者なのかほとんど語られないのが最大の不満です。
いろいろマイナス面を書いてしまいましたが、漫画の持つ勢いとか匂いみたいなものが、ドラゴンボール鳥山明がやる気満々だった時期…初代ピッコロ大魔王あたり)を彷彿させるものがあります。でももう19巻。もうちょっと展開を早くした方が良いのではないかと思います。もっとも最近の漫画って展開が遅いのよね。昔の漫画(手塚治虫の作品とか)のテンポの速さを見ると、ほとんど別世界に思えます。それにしても、奥浩哉氏は「変HEN」のころしか知らない私なので、いつのまにかこんなに王道なヒット漫画を描いてることが不思議でなりません。