BS押井守祭りの巻

先々週のことになりますが、NHK-BS「アニメギガ」で押井守祭りをやっていたので録画したあとで、だらだら視聴してきました。それで「イノセンス」はハイビジョンで見たかったのでわざわざブルーレイのソフトを購入しまして、いますごく後悔してます(笑)。あまりにも単純なストーリーと、時間感覚がおかしくなりそうなズルズルした演出、そして何といっても主人公の女々しさ*1、このあたりが耐えがたかったです。でもワンコへの偏愛っぷりはよかったです。
私は1985年くらいまでアニヲタだったんですが、そのあたりからの粗製濫造アニメに嫌気が差して急速に興味を失っています。なので、ラピュタやトトロも映画館では観てません。押井守作品に関しては「天使のたまご」までフォローしてましたが、あまりにもアレな仕上がりでしたので*2、その後の作品は全く見てませんでした。今回「うる星やつらビューティフル・ドリーマー」から時系列的に見たのですが、パトレイバー劇場版2あたりからドロリとした情念を感じさせる演出がうまくなっていました。加齢臭といったら言い過ぎですが、あまり積極的に嗅ぎたくない中年男のにおいがプンプン漂ってくるような雰囲気はすごいです。登場人物の体臭が感じられる映画とかアニメって、なかなかありません。

*1:あれがいいという人もいると思うのですが、私は女々しい演出は嫌いなので。

*2:アニメでタルコフスキーしようという気概は素晴らしいのです。しかし、あの時期は本当にみんな「ノスタルジア」とかその手の表題で作品を発表する人が多くて、影響力があったんだなあと痛感。