悪趣味とは思いつつザムドをじっくり見ちゃうの巻

第1話は、とにかく無駄な動きが多くて画面に落ち着きがありません。動画枚数を半分に減らしても成立するでしょう。だったら半分で作るべきなのです。しかしそれ以上に、カット割りやレイアウトがありとあらゆる宮崎駿作品のパクリで驚きます。たとえば、冒頭のバスが遠くから走ってくるカットは、レイアウトや光の当たり方はもちろん、望遠レンズ風に処理するところまで「カリオストロの城」の冒頭シーンと一致します。そして海岸線を走るところのカメラワークはポニョ(笑)。バスを手描きする根性は褒めたいところだけれども、どうかと思います。
あとみんな言うようにナキアミは姫姉様(ナウシカ)+もののけ姫で、ラピュタに出てきたタイガーモス号みたいな飛行船からドシュッとこれまたナウシカメーヴェ飛翔とまったく同じレイアウト&タイミングで飛び立ちます。わけわからんオマージュをこめる必然性皆無じゃないのかなあ。
それと、演出的には登場人物が無駄に多いのが気になりました。最終回の方を見たところでは、セカイ系っぽいドラマと、大きな世界観の対比を出したかったみたいですが、とにかく人が多すぎて処理するだけで手一杯、という雰囲気がいたします。実はこれと同じことを宮崎駿ラピュタでやろうとして、「無理だ」と気づいて途中からパズー視点固定での演出に切り替わるんですね。駿にできないことが宮地ごときにできるわけ(略)。