ガブリリュクのプロコフィエフが凄まじかったの巻

さっき終わったんだけど、プロコフィエフのピアノ協奏曲2番、NHKの放映ね。久々に「あっけに取られるほどすごい演奏」ってのを見てしまいました。
プロ子の2番って、近年特にそうなんだけど、身の程知らずの若手ピアニストが挑戦しては盛大に自爆する定番曲になっていて、つい最近もリ・ユンディが弾いてベルリンフィル小澤征爾とともに3つどもえで大崩壊して叩かれまくったわけです。あの演奏は放送事故だったと思う(笑)。
で、今日放映されたガブちゃんの演奏ですが。まず曲の把握度が高すぎで、見通しがすごくよかったです。特に第一楽章は完璧で、あの難しいカデンツァをがっつり弾ききったのは賞賛です。全体としては旋律の歌わせ方、聞かせ方が見事で、何しろ音符を弾ききるだけでも大変wなこの曲のメチャクチャなパッセージから美しいメロディが浮かび上がってくるのね。演奏テクニックに関してはもう全然問題なかったです。偉い。じーっと画面を見ていて気付きましたが、絶対に弾ききれないパッセージはないのですが、常にギリギリ(笑)みたいな線を突いてくると思いました。これさあ、演奏会で弾くことを考えてないですよ絶対。プロコ本人も弾けなかったはず。こんな曲を作ってしまっては反省モードに入らずを得ないし、その結果が第3番の完成度につながったんだとは思いますが、まあピアノ好きならやっぱり2番が好きだよね、という結論に到達しました。