先月中に大部分を書き終えていたのですが、推敲&直しを入れてほぼできあがりました。楽譜を追加して今週末〜来週中にもアップします。
鏡やガスパールと比較して大したことがない曲だと思っておりました。間違いもいいところでした。反省です。この作品はラヴェルのロマンチストな一面をうかがい知ることができる、とても幸せな曲です。この曲も「シューベルトが作った【高雅なワルツ】と【感傷的なワルツの】・・・」「独立音楽協会の演奏会で・・・」という従来の表面的な解説に怒り新党byマツコ&有吉だったので、ガッツリ(というほどでもないが)掘り下げてみました。
実は青柳いずみこ先生が「浮遊するワルツ」というアルバムを出しています。その解説というかインタビューで俺と同じことを言ってたので、今回の解説からその部分をいくつかカットしますた。お姉さまに先を越されてしまった。くそう。ちなみに完全にかぶってしまったのは以下の内容。
- ラヴェルはウインナワルツが大好き。ついでにいうとその時代(18世紀初頭)の文化も大好き。もちろん世俗ではなく貴族文化萌え。
- ショパンはウインナワルツが大嫌い。だけどウインナワルツそのものなワルツ1番とか作ってるw自分が受け入れられなかったウイーンなんか嫌いだ!という子供じみた理由らしいが、音楽的にはワルツ大好きというアンビバレンツぶり。
⇒この件はショパン研究のワルツの章でちょっと書いてます。 - 「高雅で感傷的なワルツ」はシューベルトとショパンのいいとこどり。
- さらにサティがラヴェルのワルツをパクる。
⇒サティの件はこの曲の解説に必須。サティ作曲と間違えたバカが大量発生したので、そいつらとラヴェルを揶揄したワルツを作るサティ(笑)。2ちゃんねる風に書くなら「エwスwプwリwww」 - 一方ドビュッシーはわが道をゆく。時代に乗れない男www
ちなみにサティのワルツの標題は「嫌らしい気取り屋の3つの高雅なワルツ」(爆笑)
20世紀初頭のパリは丁々発止ですなあ。ラッパーたちが「だれそれにディスられた」とか頭悪そうな諍いをやってるのとレベルが違うわ。というわけで、これほど楽しい逸話が豊富なラヴェルの曲は珍しいのです(笑)。なおサティのワルツに添えられたサティ自身による文章は、「高雅で感傷的なワルツ」の解説に書いたのでおたのしみに。
お姉さまはドッペルさんではないかと思うほど私と考え方が似ています。思い込みが強いところもいっしょwマルグリット嬢が「あらあら熱心なことね。まあせいぜい楽しみなさい。」と笑っているような気がします。(←これ以前にも書いたなw)
それでですね、こういう風に歴史的人物が身近に感じられるようになってくると、ラヴェルやドビュッシーを介してショパンも徐々に近づいてくるのです。これは予期しなかった副次効果です。まさかドビュッシーのエチュードからショパンエチュードが理解できるようになるとは思わなかったw歴史はさかのぼり形式で見ていったほうがよさそうです。ショパンのことはさっぱりわからなかったけれど、音楽的には理解できそうな予感がします。