ショパンエチュードop.25-8の巻

op.25-6を苦手な人が25-6だけを練習しても永久に弾けない罠。ヒントは25-8にある。25-8で親指を滑らせる技術をきちんとマスターすれば、25-6は怖くない。
手の構造上、少し指を開いたほうが滑らせやすい(と思う)ので、6度の25-8は25-6の予備練習に最適。この曲で下降する音を連続して1の指でスムーズに鳴らせるように、しっかりとさらう。鍵盤に親指をあてる角度が決め手なので、滑りやすい角度になるように手首や肘のコンフィギュレーションを調節すること。個人差はあると思いますが、親指を伸ばした状態だと滑らせにくいので、第一関節を意識的にまげて、爪の横あたりで滑らせるといいです。いわゆるグリッサンドのやり方です。

う〜ん、こんなことをいまさら気付いた。25-8は左右ともに弾きにくいから逃げてたのよね〜。逃げちゃダメだ(無限リピート)。この左手の音型を練習しないと、バラード1番(第2主題)とかノクターン13番の後半をスムーズに弾けないの。バラード4曲はどれもショパンエチュードと共通のパッセージが満載で、4番にいたってはクライマックスで「大洋のエチュード」のパッセージが使われるありさま。あの盛り上がりはすごい。エチュードのエッセンスをばっちり生かすショパンはさすがです。ベートーヴェンのエッセンスを抽出してエチュードを作ったツェルニーの真逆を行ってます。ここからショパンエチュードは、ショパンの手癖ともいえるパッセージの寄せ集めと見ることが可能で、その点ではドビュッシーエチュードもまったく同じだったりするわけ。
スムーズに弾けない曲はop.10-2と25-2(笑)だけになりました。25-2は会社の休み時間にシャドウ打鍵練習を死ぬほどやった結果、克服できそう。指の技術ではなくて、リズムカウントの技術(脳の問題)です。25-2は悲惨なくらいコケまくりです。ぐぬぬぬ。
あと木枯らしは、付点音符をいろいろ考えていたら、いつのまにか2:1でも3:1でも5:1でも、思ったように弾けるようになってしまいましたwなんか知らんけどとりあえず解決。

それにしても、こうして曲がりなりにも弾けるようになってくると、ごくごく表面的な意味において、ショパンエチュードがそれほど難しく思えなくなってくるから不思議。それと同時に、無限に掘り下げられる可能性を秘めた、すごい曲集ということが改めて実感されるようになる。これはクラシックの楽曲すべてについていえることで、だからこそ100年、200年と演奏され続けてきたわけ。

というわけで、ショパンエチュード練習法ブログ更新しました。
http://chopin-etude.doorblog.jp/