宇宙戦艦ヤマト2199第三章:舞台挨拶を見に行ってきたの巻

ついでに劇場限定発売ブルーレイも買ってきた(笑)。

舞台挨拶

ガミラスの要人がゲストだったので、まずは全員でガミラス式の敬礼と「ガーレ・ガミラス!ガーレ・デスラー!」の唱和を練習したあとで、デスラー総統(山寺宏一)とヒス副総統(秋元羊介)、そして総監督の出渕さんが登場。最初はデスラー総統の演説です。これがいきなりガミラス語で*1、観客の心をガッツリ捉えてしまったのはさすが。
そして、声優陣の話題へ。まず最初は、この第三章を見た人が全員バカウケすると思われる、アノ人の件。「尺が合わない」「ひとりだけ長いよね」「長いことを想定して、長めに作ってあるんだけど、それより長い」「グェエエエエエルルル(巻き舌)ルル〜〜〜〜ウウウウゥゥゥ」。アニヲタなら知らない人はいない、あの人です。若本さんのセリフ回しって、歌舞伎なのよね。きょう見ていてそう思いました(笑)。
出渕さんによると、全員を過去作品と違う声優にしたのは、一部だけ同じことによる弊害の方が大きそうだったので、思い切ってそうしたとのこと。そこへ山ちゃんが「まあ僕はやっていたんですけどね(ゲームや復活編で古代の声を担当)」秋元さんも「私もです(同じくゲームで山崎機関長役)」と突っ込み。デスラー役を山ちゃんにしたことに関しては、「アンノくんも山寺さんならOKと言ってくれました」ということで、出渕さんも自信があったようです。声優陣に関しては、ガミラス側がベテランぞろいなのに対して、地球側は沖田さんなどを除いて若手で固められているので、みんな「ガミラスに勝てる気がしない」と戦々恐々としているそうです(笑)。
また、旧作にないオリジナル・エピソードに関して出渕さんは、「旧作は、本来3〜4クールの予定だった。だから、新しいエピソードであっても、これって旧作にあったかもしれないよね、というものを狙っている」とおっしゃっていました。たしかに今回の2つの新エピソードは、旧作にあってもおかしくないものだと思いました。特に、今回のアナライザーのエピソードは、旧作のビーメラ星(2199ではどう考えてもカットされそうなエピソード)の補完としても機能していたと思っていて、このあたりのシリーズ構成の緻密さは、制作期間が長かったゆえの結果だと思います。
なお、気になる制作状況は、現在第4章のアフレコまで終わっているもよう。

上映内容

先行上映会では見落としていたことや、気付かなかった(気になった)ことがいくつかあったので、書いておきます。これはネタバレなので、隠します。

  • 7話「1曲目は、なつかしいこの曲から」といって始まる「真っ赤なスカーフ」。これはもちろん、(旧作からのファンにとって)なつかしい曲、という意味です。でも、ハーモニカを吹く古代くんは、ちょっとカッコつけすぎだと思いました。
  • 8話。太陽系から数光年離れたところから超望遠で見た地球は、青かった。このシーンで泣いてた人がいました(自分とか)。
  • タランが新旧で2人います。新旧というのは、第1作とさらばの人と、ヤマト2以降の人。ヤマトはシリーズによってキャラクターデザインが変わった登場人物がいて、その代表格でしたが、今回はどちらも登場させています。ヴェルテ(旧)、ガデル(新)という名前が付いています。新顔が旧顔に向かって「兄さん」と言ってたので兄弟だと思われます。この件に関しては、以前からマニアたちの間で「さらば」以前の人物は文化系の兄で、「2」以降の人物は体育会系の弟ではないかと想像(というか妄想)されていたので、その妄想設定を公式が取り入れたものと思われます。
  • 第三章では2回波動砲を撃ちますが、その目的がどちらも同じ=障害物除去。これはいただけないです。
  • しかし、その2回ともエロい。スタッフが地味に遊んでる感じ。
  • ドメルさんは、予告編だけ登場。尻アゴが大幅に緩和されています(笑)。
  • 9話(アナライザー回)がいろいろな意味で神回。AU09(アナライザーの型番)に合わせて、このエピソードを9話にもってくるなど、細部まで凝っています。また、YRAラジオヤマトに投書した人が誰かは、この話をよく見ていればわかります。これに気付いた瞬間に、泣きました。この話はBGMの使い方と相まって、涙腺ヤバすぎです。隣に座っていた女性も、思いっきり泣いてました。ブルーレイのオーディオコメンタリーでも「この曲は【宇宙のお葬式】というタイトルだから、この場面にぴったり」と出渕監督が話していました。
  • この9話に関しては、監督自身も旧作にない挑戦で、ちょっと心配という感じでしたが、今日の観客の反応を見る限り、非常に好意的に受け止められていたと思います。
  • 10話の終わりの方でタラン兄が、波動砲が試作中の兵器(デスラー砲ですね。わかります)に似ていると言ってる場面に流れたBGMは新曲です。たぶんガミラス用の新曲。すごくいい曲です。BGM集が楽しみ。
  • ガミラスの司令部に掲げられた天井画が意味深。イスカンダルガミラスが二重惑星で、イスカンダル人とガミラス人が手をつないでるんです。なのに、今回はまだイスカンダル星が出てきません。旧作は、ガミラス星が映されるときにはイスカンダル星も一緒に並んでいて、二重惑星ということを早々に視聴者にバラしていましたが、今回はガミラス星は単体でしか映りません。伏線のような気がしてきました。
  • 公開初日の新宿ピカデリーは、最終上映まですべて売り切れでした。ほかの映画も軒並み売り切れでしたが、今回は1番大きい箱でしたので、びっくりです。グッズ売り場も長蛇の列で、ブルーレイは9000円もするんですけど、飛ぶように売れてました。ヲタを味方にしている業界は不況に強いかも。
限定発売ブルーレイ

オーディオコメンタリーが濃いです。
内容は、8割が雑談、2割が9話についてのことです。9話にコメンタリーをつけたことからもわかるように、第三章ではやはり9話が非常にユニークな存在ということができると思います。9話に出てくる寓話の音楽は、これだけのためにアキラさんが作曲したそうです。ストーリーの内容にぴったり合った音楽です。
特典で絵コンテ集がついてるんですが、カットによっては第一原画として使えるんじゃないかというくらい、細かな書き割りになってます。最近のアニメのコンテってそうなのかな?それと、ゲールさんだけ表情までしっかり描かれていてウケました。ほかのキャラはマルチョンだったりするのに。ゲールさん、いいキャラだよなあ(笑)。

*1:たぶん山ちゃんのアドリブ