ヤマト2199BGM「虚空の邂逅」がさらばヤマト「想人」の派生曲だった件の巻

「大志」が「大いなる愛」の派生曲だった件は以前書きましたが、「虚空の邂逅」(とされる曲)についてちょっとアナリーゼしました。

 注*1

音階的に上がる→折り返し→6度下がる。
どう見ても「想人」の派生曲です。本当にありがとうございました。*2

「虚空の邂逅」が音楽的に素晴らしいのは、ハ短調で始まり、途中でト短調に転調してから、2コーラス目でおもむろにハ短調に戻って、そこでようやく真のメロディが登場するところです。下の楽譜の3段目の推移部分で涙腺が怪しくなって、2コーラス目に入った段階でいよいよ泣き出すわけです。「想人」も名曲でしたが、こういうギミックはなかった。さすがですね、宮川彬良先生。
表面的なメロディ構造が似ているだけでなく、アレンジも似ているし、何よりも心の部分が同じだと思います。まさに、魂の継承ですね(かっこよく言ってみた)。

 注*3

さらに、23話ですごいのが、2コーラス目に入ると同時に、声もSEも全部オフになって、音楽だけをガッツリと聞かせる演出。こういう演出は、音楽そのものに力がないとできないです。*4

ヤマト2199って賛否両論ある作品ですが、音楽と効果音の使い方に関しては、ほとんど否定的意見がないと思います。これはすごいことです。23話に関しては、最後に流れたこの曲が、観ている人の気持ちを全部持って行ってしまうという点で、実に忠実な「宇宙戦艦ヤマト」であったと言えます。


※オマケ:私がUPした演奏のニコ動コメントに対するネタばらし

    • 想人かと思った
      • 派生曲なので当然です(笑)。
    • ラピュタっぽい
      • 伴奏のアルペジョを、意識的に久石譲さん風にした箇所があります。パロディのつもりなので、わかってもらえて嬉しい。
    • ここで泣ける
      • そこで泣かせようと思って弾いています。
      • そこで泣かせようと思って画像を選んでいます。
      • そこで泣かせようと思ってわざわざ画像をフェードアウトさせて、意識が音に集中するように仕向けています。
        つまり・・・
      • 劇場で見たときの感覚を再現するようにしたつもり。
    • よく覚えられるな
      • 5回も観ているのに*5、こんな程度では逆に恥ずかしい。
    • いい曲だ
      • みなさん、そうおっしゃいます。宮川彬良先生に感謝しましょう。

たくさんのコメント、ありがとうございます。すごく嬉しいです(^ ^)

*1:この「想人」が劇中で流れたニ短調のバージョンというのが私のこだわり

*2:そのほか、旋律が9度から始まるとか、イスカンダルで流れたバリエーションの終止和音(B♭/C)が同じだとか、類似点を列挙しだすとキリがない。

*3:この楽譜は合ってます。今度こそ正確w

*4:さらばの「白色彗星」がきわめつき。1分間以上、例の音楽しか聞かせません。あれはすごすぎる。

*5:20回聞いたことになります。