蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ- の巻

久しぶりに新作アニメを1話から全部見ました。
10話が俗に言う神回で、まどか☆マギカ*1かよと思ったんですが、まさか最終話に来て板野サーカスだの、プロジェクトA子だの、ナウシカだの、ラピュタだの、あとなんだっけ、まあとにかくいろんな80年代アニメのオマージュがドッカンドッカン入ってすごかったですねー。大きな話題になった10話は戦闘がなく、キャラ描写だけであそこまで泣かせるのはすごいと思います。正直なところ自分は泣いてしまいましたが、こんなセンチメンタルな話が今の視聴者に受けるのかな?とも思いました。しかし蓋を開けてみれば、神回認定でブルーレイの売上も急上昇ということでございます。
原作つきのアニメは原作を超えることはありえない、というのが世の中の定説ですけど、このアニメは稀有な例外だったと思います。原作改変しまくりなんだけど、それがよい方向に作用しましたね。最後に原作のセリフがちょっと入るあたりの演出も、リスペクトが感じられたし、フルCGというのも意欲的な挑戦で、いろいろ素晴らしかったです。
強いて言えば、艦娘たちに焦点が当たりまくりで、本来は主人公ポジションの群像くんほか人間様の描写がひたすら弱く、おかげで世界が破滅するのどうのという切迫感が皆無だったあたりに、物足りなさを覚えました。まあこのへんは、ヤマト2199にも同じことが言えるわけで、最近のアニメの特徴ですね。とにかくいろんなアニメで世界が滅亡しそうになりすぎなので、その設定は視聴者的にもう慣れっこで、お腹いっぱいなのよね(笑)。
自分としては、同じ内容のストーリーを2クールで、人類側の描写もしっかり入れながらやって欲しかったな、という気持ちもあります。イオナが、単に命令だけで動く状態から、最終的には「自分の意志で」動くようになる、という流れの描写が本当に見事だったので。つまり、変わっていく霧の艦隊と、なかなか変われない人類、そしてそれを打破しようとする群像たち、という三つ巴のドラマとして描けば、もっと見応えがあったと思われます。大きな可能性を持った作品だっただけに惜しかったですね。

そうそう、まどか☆マギカといえば、職場の後輩くんは「10話が神回すぎて、ぼく、何度見ても泣いちゃうんですよ〜」とか、本当に涙目になりながら告白してきて、おまえ大丈夫か?と心底心配になりました。まあ私はまどマギ最終話の「気付けなくてゴメンネ」って言ってもらえたほむらの心情を慮って号泣していたわけですが、べべべ別にキャラに感情移入したとかそういうわけじゃないですから決して。

ところで、アルス・ノヴァってどういう意味ですか?(すっとぼけ)

*1:Google IMEが一発変換お見事w