コレド室町でやっているアニメのイベントに御大が登場したので、聞きにいきました。
<大まかな要約>
御大が話した内容は、前世期末からのものと論旨は変わらず、業界がどん詰まりだとか、取り巻く環境の批判を盛大ブチマケて、「だったらあんたがやれよ」という空気感を醸し出しつつ、「だから私がやります(ドヤ)」という次回作のステマ締めでした。
以上、要約終わり。
印象に残ったありがたい?お言葉
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- ゲームに費やす時間はもったいない。あれに人生の1割とか使ってちゃうのってどうよ?
- 「マーケティング」「戦略」なんて言葉、昔はなかったよね。
- あれは自分が学生のころでてきた言葉で、なんて便利な言葉だろうと。東大とか出た頭のいい人が社会に出てその言葉を振りかざして、適当なことをやり出すだろうなと思ったら、見事にそうなってる。
- コレド室町という都市開発プロジェクト自体がそもそも気に入らないようで、話のあちこちに爆弾が仕込まれるw
- いまこの場で言っちゃう、いまだから言える、いまそこに集まった人たちが感じている「コレド室町に対する違和感」を見事に代弁する絶妙な空気の読み方がすごい。
- 昔は俺みたいな半端モノがアニメ業界に入っていて、人材も多種多彩だったけれど、この30年くらいはアニメファンが業界に入ってきているから、アニメ業界は専門化しすぎ。専門化するということは、それだけ視野狭窄が起こるということでもある。
- このあたりは、御大が80年代後半に言ってたことの蒸し返しです。首尾一貫しているとは思いますが、こちらとしては「お前のその話はもう聞き飽きた」ですし、同じことを何度も言うので、さすがに年取ったなーと思いました。
- 「自分が参加した」鉄腕アトムでロボットに目覚めた。
- ガンダムは「乗り物」。自我を持ったアトムとは違う。
- ここは、めちゃくちゃ強調していた点。自我を持ったメカと人類の確執を描くのは、発案者の手塚がやっちゃった(だから俺はやらないよ、みたいな天邪鬼っぽいニュアンス)。
- アニメは記号。記号だから、時代性が希薄になる。実写だとどうしても映像に時代性が反映する。アニメも絵柄は時代性があるけれど、キャラクターとしては記号化されているため、時代性が希薄になりやすい。結果、コンテンツとして長持ちする。
- これは庵野さんや宮崎さんも同じことを言っていて、集まった会場の皆様も深く同意しておられました。
- ガンダムは35年経ってもコンテンツ性を失わない(ドヤ)。
とりあえず、司会者が促しているのに、座ろうとせず立ったまま大演説をブチまける御大を目の前で見れて幸せでした。放送禁止用語は少なめでしたw
最初あらわれたときに、すごく痩せていたので心配したのですが、以前と変わらずお元気そうでした。生で富野さん見たのは初めてだったので、「あーこの人がイデオン作ったんだなあ」とひたすら感慨深かったのと、富野さんのアニメ愛のすごさにちょっと泣きそうになってしまいましたw
悲観的なことを言いながらも、アニメだからこそできることをやろう!俺もまだまだやるよ!という、ポジティブなメッセージがビンビン伝わってきて感動しました。