海苔波形じゃないのに音が悪いCDの巻

analog

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  • アーティスト:米倉利紀
  • 発売日: 2019/01/23
  • メディア: CD
 

すごく好きなCDなんです。
なのにマスタリングが良くないので極めて残念なサウンドです。

たとえば2曲めの「幻」という曲。下記の波形を見ると海苔というほどひどくないように見えます。実際、全体的な音圧はそれほど高くなくて、いわゆる海苔波形のCDよりも若干ボリューム上げて聞いています。
ところが、歪んで聞こえることがあるのです。しかも、よりによってボーカルが歪みます。

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歪む部分を拡大するとこんな感じ。
0.2dB(リミッターの設定でしょう)において波形がクリップしているのがわかりますね。

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比較的静かなバラードなのですが、ボーカルが声を張り上げるロングトーンでこの状況になります。多数のクリップがランダムに生じますので、歪感などという生易しいものでなく「バリ、バリバリ」というノイズとして知覚できます。これはもう製品回収並みのミスだと思います。名曲だらけの素晴らしいアルバムなのに本当に残念。リマスタリングしてほしいです。

全体が歪んでいるのではなく部分的にこういう状況になると、機器の故障を疑って買い替えを検討しだしたり(笑)、自分の耳のトラブルではないかと思って不安になるので勘弁してほしいですね。あと自分の歪に対してかなりシビアということがよくわかりました。気にならない人もいるかもしれませんが、このアーティストに関しては「CDよりライブのほうが圧倒的によい」という人だらけなんですよ。それは単にCDでボーカルが歪んでいるせいではないか、という話にもなってしまうと思うのです。