反田恭平に対する評価を改めるときがきたの巻

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ピアノクラスタの中で盛り上がっているショパンコンクールですが、自分は反田恭平さんが素晴らしい演奏をしていたのでびっくりしました。

以前の反田さんの演奏はとにかく雑で、強弱の段階も荒いし音色もバリエーションが少なくて、あまり好きなピアニストではありませんでした。モスクワ音楽院に留学してからもあまり変化がなく、素人目にも伸び悩んでいることは明らかでした。それでポーランドに留学して勉強を継続したのだと思います。

そして強弱のコントロールが格段に上達して音色も増え、本人がやりたいことに技術が追いついた結果が上記の動画ではないかと思います。特に第三楽章の速いパッセージで内声の表現のために複数の音色を同時に使い分けて重層的な表現を繰り広げるたのは舌を巻きました。こういうことをやる人はとても少なく、ユニークな解釈です。それをショパンコンクールの本選で堂々とやりきれることも素晴らしいです。

本選後のインタビューでも満足のいく演奏だったと語っています。本選の結果がどうなるかわかりませんが、(おそらく)このコンクールを見据えてのポーランド留学は大正解だったと思います。

 

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