Ivory II American Dのセッティングの巻

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こちらの動画のコメントで、ピアノ音源の設定を教えてほしいというコメントをいただいたので公開します。

Ivory II American Dから出力された音を、iZotope Neutron 3のトランジェントシェーパーで音響の膨らみを与えて、Exponential Audio R4というリバーブプラグインで残響をつけているのですが、トランジェントシェーパーはなくてもいいし、R4の代わりにAmerican DのエフェクトでもOKです。

 

1.Ivory II American Dの設定

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画面左側から解説すると、Resonance(共鳴)はMedium 1を選択して、SustainとSympatheticの値を上げ、Pedal Noiseをカットします。-6dBほどカットしていますが、もっとカットしてもよいと思います。

Key Noiceもカットして、Timbreを少しあげます。Timreは音色のキラキラ感の制御なので、キーボードを弾きながら好みの値を探って下さい。数値を上げると弱いタッチで弾いても明るい音色が出るようになります。

KeysetはAmerican Concert D 20 Level 2を使っています。これもお好みで他のものを選んでいただいてもかまわないです。

ポイントはResonance(共鳴)を上げることと、2つのノイズを下げることです。デフォルトだと共鳴が少なくノイズが多めなため、乾いた硬い音質に感じます。このようなサウンドはジャズには向きますがポップスやクラシックには不向きです。

 

2.iZotope Neutron 3のトランジェントシェーパー

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タイプはBallancedを選択し、Sustainを2.8まで上げます。コンプレッサーのような働きでサスティン部を持ち上げます。

 

3.Exponential Audio R4のリバーブ

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いわゆるホールリバーブを薄くかけます。ミックスのバランスが10%ですが、15%くらいでもよかったかもしれません。

 

※R4などリバーブプラグインを使わないでAmerican D本体のリバーブを使う場合

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American Recital Hallを選択していますが何でもいいです。
EqualizationとChorusをOffにして、AmbienceをOnにしてRoom TypeでConcert Hallを選択します。Sizeで残響の長さを調節し、Wet/Dryで残響音の大きさを適宜調節して下さい。

バーブはこだわり出すと底なし沼ですし、プラグインもPCの処理能力をかなり消費するものが多いので注意が必要です。自分が使っているR4は処理が重めなプラグインなのですが、ほかのプラグインのオマケで無料で入手して以来、妙に気に入ってしまったのでずっと使っています。