スーパーあずさ号を見直したの巻

私は乗り物酔いの経験がほとんどないのですが、振り子車両だけはダメで、「しなの号」(乗車経験2回)や「スーパーあずさ号」(乗車経験1回)に乗ってぐるんぐるんに酔ったことがあります。乗り物酔いしたときの症状は、いわゆる回転性めまいという感じです。頭痛や吐き気があるわけではなく、その点で実害はありません。しかもデッキに立ってしばらく遠くを眺めていると、治ってしまったりします。とはいうものの、不快なことに変わりはなく、振り子車両には絶対乗らないと決めておりました。
ところが先日、長野に出張するにあたって、どうしてもスーパーあずさに乗らざるを得なくなってしまったんです(泣)。なので、酔い止め薬まで用意して乗ったのです。そして、山岳区間で振り子装置が動作を開始・・・あれ?確かにぐるぐるしてるけど、なんか印象が違う。最初のうちは違和感がありましたが、慣れるとむしろ快適。なんで?どうして?と思ったので、そのポイントをまとめます。

  • 振り子装置の目的は、カーブでの減速を最小限に抑制することです。スーパーあずさ号はカーブ進入〜脱出に伴う減速+加速がほとんどありません。速度を保ったままカーブに進入し、滑らかに通過します。そのため乗り心地が快適です。
  • 振り子装置が適切に車体を傾けるので、カーブ通過中の横Gが感じられません。カーブに入る瞬間に「ゆらり」という感じで車体が傾斜するのがわかりますが、ひどく不快というほどでもないです。サスペンションがフワフワな自動車に近い乗り心地です。
  • 通常のあずさ号に乗車するとわかりますが、カーブに伴う減速+加速(特に減速)が不快です。「ドス〜ン」という感じに急ブレーキをかけ、強力な横Gを受けながら右に左にカーブを抜ける区間が多いです。車体は軽量化していますし、サスペンションも硬めで、振動がダイレクトに伝わってきて乗り心地はすこぶる悪いです。重い車体で低速運行していた時代の方が乗り心地はよかったと思います。
  • 私が最初にスーパーあずさ号に乗ったのは運行開始直後でした。振り子装置の制御システムが新しいという触れ込みだったのですが、動作プログラムが成熟していなかったのかもしれません。今回久しぶりに乗ってみて、乗り心地のよさに驚愕したので、これからは積極的にスーパーあずさを利用しようと思いました。
  • とはいうものの、振り子車両独特のグルグル感は残っているので、苦手な人はダメかもしれません。ご注意を。