シン・エヴァンゲリオン解説第九回:式波・アスカ・ラングレーの正体についての巻

大袈裟なタイトルですが、新劇場版のアスカは式波シリーズの最後のひとりということで確定です。以下、もろもろの謎の答えを箇条書きでまとめます。

  • 式波シリーズのオリジナルは惣流ではないです。オリジナルが式波ナントカさんだったから、式波シリーズなのです。これは綾波シリーズのオリジナルが綾波ユイだったことからも自明です。
  • 式波が補完されるときに旧劇場版のラストシーンが出てきたのは、シンジの記憶がリフレインされたからです。カヲル君の補完シーンで「最後のシ者」の場面が出てきたのと同じ理由で、シンジはあの場面にも落とし前をつける必要がありました。(メタ的には「気持ち悪い」結末を作らざるを得なかった旧劇場版当時の庵野さん自身と、あれを見てショックを受けた視聴者のために、庵野さんが落とし前をつけた)
  • 式波の身体が成長していたのはエヴァンゲリオンがなくなったことでエヴァの呪縛から開放されたからです。なので、あの式波はあくまでも式波で、惣流と合一化しているわけではないです。
  • 最終的に式波は第3村に戻っています。
  • ということで、ラストシーンの宇部新町駅にいたアスカは式波ではないと考えたほうが辻褄が合います。
  • そんなわけで、惣流・アスカ・ラングレーの魂は新劇場版の世界にはいませんでした、というお話だったのですが、宇部新町いたアスカが惣流だと考えてもよいでしょう。そのへんの解釈は見る人に委ねられていると感じます。

 

シン・エヴァンゲリオン劇場版・惑星大戦争 BGM 激突!轟天対大魔艦 を演奏してUPしましたの巻

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シンエヴァと惑星大戦争の両方のサントラを聞きながら作りました。スコアはシンエヴァのサントラに沿ったもので、エリック宮城さんの派手なトランペットも入っています。ただシンエヴァのサントラも、エリックさんのトランペット以外はとても原曲に忠実なことがわかりました。

自分はシンエヴァのサントラを全部コピー演奏してやろうという野望を持っておりますが、再現が難しい曲からやろうと考えていて、まず合唱が入った曲やピアノ協奏曲から手を付けています。そしてこの曲は難易度が低そうだったので後回しにつもりでした。しかし難易度が非常に高かった鬼滅の炎をやった結果、4月に1曲しかYouTubeにアップできなかったので方針を変えて、景気づけにもなるこの曲をやることにしました。

ほとんどベタ打ち込みでいける(だから難易度が低い)という予測は外れて、細かな調整を入れたところもあります。

まず下記のAメロのフレーズです。

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スタカートのあとの長い音を正確なタイミングで鳴らすと先走って聞こえるので、少し遅らせています。同じリズムのフレーズがあちこちにあるので、全部タイミングを調整しています。

 

fpからクレシェンドして速いスタカート連打のトランペットも少々面倒でした。

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Hollywood Brassのアクセント付きの音を使えばクレシェンドだけで済むのでラクかなと思いましたが、Cinematic Studio Brassを使って、fpのニュアンスを含めてCC01で作り込みました。1つ作れればあとはコピペできるので、そんなに苦にはならない作業です。

あとギターのワウ(ワカチョコさせるエフェクト)はリアルタイムで動かしています。これも地味に大変でした。

 

※使用音源
木管:VSL Woodwinds
・ドラム:Toontrack Sperior Drums 3
・ギター:VIR2 Electri6ity
・ベース:KONTACT PLAYER付属のやつ
金管:Cinematic Studio Brass、EW Hollywood Brass(トランペットソロのみ)
・弦楽器:LA Scoring Strings
ヴィブラスラップ*1:EW Hollywood Percussion
・ディンパニ:Hans Zimmer Percussion
・ハープ:VSL Vienna Special Edition

*1:カーッ!って鳴ってるやつ

鬼滅の刃 無限列車編 主題歌 -炎- オーケストラアレンジで演奏してUPしましたの巻

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無限列車編の音楽をいろいろUPしてきましたが、ひとまずこれで終わりにするつもりで主題歌の炎を演奏してみました。

旋律に同音連打が多く、その部分をいかに自然に、音楽的に奏でさせることができるか?というのが焦点でした。サンプリング系の音源は同音連打をレガートに演奏するのが難しいんです。案の定ベタ打ち込みの段階では全然ダメで、参ったなあと思いつつ少しずつ細かな打ち込みをして、目指すイメージのサウンドに近づけていきました。

 

※使用音源

  • 弦楽器:LA Scoring Strings
    ARCという機能でキースイッチを組んで、さまざまな奏法を使い分けています。
  • 独奏ヴァイオリン:Chris Hein Solo Violin
    超多機能なのに、キーボードで弾くだけでそれっぽく鳴るのでありがたい音源です。
  • 独奏チェロ:Spitfire Solo Cello
    これもほぼキーボードで弾いただけですが、もとから濃厚なビブラートがついている極めてエモーショナルな音色なのでこんな感じになりました。
  • 木管:Vienna Synchron'zed Woodwinds
    初使用。使いにくいです(;´Д`)
  • 金管:EW Hollywood Brass、Cinematic Studio Brass
    Hollywood Brassは使いにくいんですが、フォルテが強いだけでなく繊細な表現もできるのでこういう曲にはうってつけです。1コーラス目のサビのトランペットソロがこれです。
  • その他
    合唱:EW Hollywood Chorus、ピアノ:Ivory II American D、ドラム:Toontrack Sperior Drum 3、ハープ・鳴り物系:Vienna Synchron'ized Special Edition
    バーブWaves IR-L

WavesのコンボリューションリバーブIR-Lを初めて使いました。木管をVienna MIR Proで空間処理するので、他の楽器も同等にするためには何を使うのがいいか?と考えた結果です。ドラムやピアノに対してもいい感じに空間を作ってくれるので今後も使っていこうと思います。木管はSynchron'zed Woodwindsが期待はずれなのでVSLに戻そうと思いますが、これも音は良いものの使いやすいとは言えないので何か他にないかなあと思ってます。

シン・エヴァンゲリオン解説第八回:白線の巨人について

エヴァ新劇場版:序の冒頭に出てくるこれです。

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白線の周囲が赤くコア化しているのでこの巨人はアダムスと思われます。

アダムスは全部で6体いるんですが、4体はセカンドインパクトで消滅していて、残りの2体はMark.06と第13号機に使われたと思います。ということで、エヴァ第13号機はおそらくこの白線の巨人であるアダムスから作られています(マリいわく「アダムスの生き残り」)。

 

新劇場版においてインパクトを起こすには、アダムスと槍が必要です。
Mark.06でサードインパクトが起きていますので、アダムスの生き残りと考えるのが妥当でしょう。これでゼーレのいう「真のエヴァンゲリオン」という言葉の意味も理解できますね。

シン・エヴァンゲリオン解説第七回:ネブカドネザルの鍵とアダムスの器についての巻

ネブカドネザルの鍵についていろいろ考察してきましたが、アダムスの器であるエヴァンゲリオンを作るのに必要なアイテムという結論を自分の中でつけました。

ゴルゴダオブジェクトに槍が6本あったことを考慮するとアダムスは6体いたと考えられ、そこから作られるネブカドネザルの鍵は6つですから、アダムスの器も6つ作ることができます。ゼーレの計画(サード、フォースインパクトと神殺し)のためには、アダムスの器たるエヴァンゲリオンが5体必要ですから、鍵は1つ余ります。こうして作られたのが、サードインパクト依代としてのエヴァ6号機と、神殺しの船の運用のための4体のエヴァ(9・10・11・12号機)です。そして余った鍵で碇ゲンドウ自身がアダムスの器になるのです。

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アダムスの器

アダムスの器の特徴は、稼働にあたり外部電源を必要としないこと*1、ATフィールドを持たないこと、全身がコアで頭部を破壊されても再生すること、目からビームが撃てること、などがあります。ゲンドウはシンジを相手に自身のATフィールドが出たことをかなり驚いていましたが、アダムスの器になったのにATフィールドがあったから驚いたんですね。

エヴァ第13号機もATフィールドを持っていなかったのでアダムスの器ではないかと思っていたのですが、マリが「アダムスの生き残り」と言っていたので、6体いたアダムスのうち、セカンドインパクトで消失した4体以外の残りを使って作ったものと考えられます。おそらくエヴァ新劇場版:序に出てきた白線の巨人がそれです。

余談ですが、リリスからも鍵を作ることができると思われます。ゼーレのモノリスネブカドネザルの鍵が埋まっているような描写がありましたが、アレです。リリス由来なので生命の実がなく、稼働するには外部電源が必要となります。*2

ヱヴァ:Q】ゼーレのモノリスとネブカドネザルの鍵 - みんなのエヴァンゲリオン(ヱヴァ)ファン

アダムやアダムスは単体生命体なので、関連するアイテムは1:1でしか存在せず、鍵も1体のアダムスから1つしか作れないと推測されますが、リリスは群体生命体を生んだと言われているので、鍵を複数作ることができたと考えられます。ゼーレは物理的にモノリスに取り込まれていますが、これがゲンドウのいうヒトの形を捨てたということです。

*1:アダム由来なので生命の実を持っていることになる

*2:エヴァQで冬月先生がモノリスの電源を落としてましたね。

シン・エヴァンゲリオン解説第六回:真希波・マリ・イラストリアスについての巻

イスカリオテのマリアこと、第11の使徒こと、真希波・マリ・イラストリアスです!

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キリスト教においてイスカリオテのマリアとは、すなわち12の使徒に入らないイレギュラーな使徒だそうです。一方、エヴァ新劇場版に登場して殲滅された使徒は10体です。番号でいうと3・4・5・6・7・8・9・10・12・13。

エヴァ序でゲンドウが「我々はあと8体の使徒を倒さなければならない。それがリリスとの契約」とか言っていました。このときに2体倒していたので、倒すべき使徒は全部で10体ということはエヴァ序のときには明らかになっていました。エヴァ破で第10の使徒まで出てきて、Qに出てきたのが12と、いないはずの第13の使徒です。第11の使徒はどこに行ってしまったのか?これはずっと謎で、シンジだとかペンペン(笑)だとかいろいろ考察されていましたが、マリがイスカリオテのマリアと呼ばれていたことと、DSSチョーカーをしていることがわかりましたので、彼女が第11の使徒ということが示唆されました。いないはずの第13の使徒(カヲル君)がイレギュラーだと思っていたんだけど、第11の使徒こそイレギュラーだったというオチですね。

シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| のBGMを演奏してUPしましたの巻:その3 thème du concerto 494

鬼滅の刃 無限列車編の劇伴もUPしています。録音した順番に紹介します。

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1曲めはシンエヴァの thème du concerto 494 です。好きなものを後回しにしないと決めたので、まっさきにこの曲を採譜して弾きたかったです。
不協和音の多い中間部の採譜に若干苦労したのと、楽器の音量バランスを試行錯誤して調整したあたりに時間を費やしています。オーケストラの生演奏だとチェロやコントラバスはこんなにはっきり聞こえませんが、サントラ盤ではかなり聞こえるので思い切って音量を上げています。ピアノは危なっかしいところもオケと一緒だとあまり目立たないので救われています。クオンタイズのしようがないほどズレまくったところもあるんですが、聞いてみた感じで問題なかったのでOKテイクにしました。

 

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2曲めはシンエヴァのマイナス宇宙の曲です。

この曲はサントラ盤に入っていないし、出典もわからないのですが、覚えてしまったので弾きました(笑)
Pianoteq 7のハンブルクスタインウエイを使いました。Pianoteq 7はNYスタインウエイが弾きにくくて放置してしまったんですが、もったいないと思っていろいろいじっていたらハンブルクスタインウエイが弾きやすいことがわかりました。Ivory II American Dと比べると低域が締まっていてアンサンブルでも使いやすいと思うので、今後いろいろな曲で使う場面があると思います。

 

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3曲めは鬼滅の刃 無限列車編の劇伴で、炭治郎が夢に落ちてすぐに聞こえてくるピアノ曲です。繊細な演奏表現をしたかったので、慣れているIvory II American Dで弾いています。

 

YouTubeラウドネスノーマライゼーション対策で、マスタリングを少し変えました。
音量を稼ぎたい場合は、iZotope Ozoneのマキシマイザーを使わずにWavesのL2マキシマイザーを使うようにしています。今回は thème du concerto 494 で使っていて、従来より4dBくらい音量を上げることができています。