音楽図鑑 - 近況報告

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米倉利紀 besties (ライブDVD)の巻

活動25周年ベストアルバムのツアーということで、メドレー含め全48曲ノンストップ145分という恐るべき分量。見ても見ても終わりません。

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ジャケ写でもわかりますけど、痩せた?痩せたよね?
と思って見始めました。まあ実際は痩せたのではなくものすごく絞ったのですが。

全体的に回顧的コンセプトのライブで、テンポを含めアレンジやサウンドはオリジナルアルバムの音に寄せてありました。自分が彼の最高傑作だと思っているvintageもセットリストに入っていますが、オリジナルなのでテンポが速め。

まあそんなわけで相変わらずめちゃくちゃうまい歌とキレッキレのダンスを堪能したわけですが、途中で脱ぎました。しかも上半身全裸になりますが、ガチムチ系からゴリマッチョになっとるやんけ!このために絞ったのか~ナルシストめ~~と思いました。でもカッコいいので仕方ない。

Madonnaのエロティカをオマージュした(たぶん)higher and higherは物議を巻き起こしたエロエロパフォーマンスの再現で、まず女性ダンサーとキス、次に男性ダンサーともキス、脱いで両者と絡む、ラストは3人とも脱いで(自粛)。そして慌ててシャツを着ながら次の曲に入るのが良かったです(Tシャツをかぶったまま歌い出すお茶目演出付き)

キーボーディストがずっとMOTIF XF8のピアノを弾いていて、中域が厚めのアコースティックよりのサウンドなのが印象的でした。このピアノがサウンドを支配します。そこで気づいたのですが、エレキギターが中心でないサウンドだから好きなんだわ、と改めて実感したのでした。

劇場版シンカリオン公開直前!テレビシリーズおさらい応援上映!の巻

新宿バルト9で行われた応援上映に行ってきました。すごく盛り上がったし、小さなお友達も大きなお友達も一緒にガンガンズダンダンできてよかったですw

最後に劇場版予告が流れましたが、見逃していたエヴァコラボ(正確にはシン・エヴァンゲリオンとのコラボ)予告も見れたので嬉しかったです。映画館でもサービス、サービスぅ!

公開まであと1ヶ月とちょっとということで、主題歌を担当するBOYS AND MENのメンバーが出演する番宣も増えてきたし、いろいろ楽しみです。

プラレールシンカリオンALFA-Xも発売になりましたが、造形がいまいちなので購入は見送りました。さすがにロングノーズは無理がありますね。

 


【12月27日公開】 <劇場版シンカリオン×エヴァンゲリオン> コラボ特報

機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ ピアノコンサートの巻

なぜいまさら鉄血の劇伴コンサート。しかもピアノソロ。果たして客は入るのか?と不安でしたがほぼ満席になりました。よかったです。やはり劇伴好きは男性が多いようで、自分が体験した歴代の鉄血イベントの中では最も男性客が多かったです。

生意気を承知で言わせてもらうと、自分的にはアレンジはイマイチ。いいなと思う瞬間はあるものの長続きしない感じでした。でもバラード系の劇伴は概ね良かったです。ただ「オルフェンズの涙」のピアノアレンジは私の勝ち(笑)。


機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズED オルフェンズの涙を弾いてみた

このアレンジは2015年12月中に大枠はできていたのですが、紅白歌合戦でのMISIAさんのパフォーマンスがすごかったので、それに合わせて終盤を付け加えました。勝因はこの終盤の展開です。日付を見ると2015年の紅白の4日後にこの動画をUPしてますね。

同時期(2015年12月)の映像でその終盤がわかります。


MISIA - オルフェンズの涙(CN 2015 LIVE at 高野山)

「戦争ソナタ」という呼称に対する違和感の巻

プロコフィエフピアノソナタ6・7・8番は日本では戦争ソナタなどと呼ばれていますが、これに対して苦言を呈したいです。そもそも音楽家や芸術家といったクリエイターの皆さんや広告界隈の人は、商業的に売れるためにわかりやすいテーマを設定したいということを差し置いても、扇情的な意図をもって戦争という言葉を使いすぎだと思います。もちろんプロコフィエフ本人はそんな標題はつけていません。

プロコフィエフ絶対音楽標題音楽の両方を作っていますが、それらには明確な差異があります。はっきりと区別して作っているということです。だから、絶対音楽であるピアノソナタに標題を付けてしまうのは良くないのです。

プロコフィエフが戦争のためモスクワから疎開するのは1941年8月です。そしてこの直後から急に戦争をテーマにした曲を作り出すのです。しかし6番のピアノソナタは1940年に完成していますので、戦争とは別だと考えたほうがいいと思います。ちなみに8番は第二次世界大戦終盤の1944年に完成していますが、穏やかで叙情的な要素が多くて、これも世の中の騒動とは一線を画する感じです。

などということをグダグダ考えていたら、PTNAのプロコフィエフピアノソナタ解説が思いっきりアップデートされていました。ベートーヴェンソナタの影響など、私が書きたかったことが全部書かれています。嬉しいです&悔しいです(涙)。そうなんです、プロコフィエフがやりたかったのは戦争の表現じゃなくてこっちだと思うんですよ。

https://enc.piano.or.jp/musics/234
https://enc.piano.or.jp/musics/235
https://enc.piano.or.jp/musics/236

この素晴らしい解説を書いたのが山本明尚(あきひさ)さんという大学院生(!)です。「ロシアの作曲家はなんでこういう曲を書いたのかな?」という観点から作曲家や楽曲の調査や分析をやっておられるということで、自分と似たところがあると思ったのでフォローしたいと思います。

http://www.akixisa.com/

 

【音楽用語シリーズ】ポコ poco 、ウン・コポ un poco 、ポコ・ア・ポコ poco a poco の違いの巻

英訳すれば一発で解決する問題だったりするので、みなさん覚えておきましょう。
poco → little(ほとんど~でない)
un poco → a little(少しだけ~である)
poco a poco → little by little(少しずつやれ)

つまり、poco は little と同じく否定的な単語ということを理解する必要があります。

よく使われる用語の poco piu animato は、急に速くするな・いきなり盛大に弾くな(このあとで盛り上がるからそこまでガマンしろ)という一時的な抑制を促す意味で使われることが多いと思います。カッコ内を読み取るのが大事です。もちろん、楽譜をキチンとアナリーゼすればカッコ内を補完するのは容易です。

非常に有名で、なおかつしばしば指示を守られない poco piu animato がショパンの「別れの曲」の中間部の冒頭です。この曲の中間部は徐々に盛り上がって最終的に bravura(華麗に弾きなさい)という指示が入るほど華やかな技巧的パートが控えているので、最初から盛り上げちゃダメって釘を指しているんです。でもいきなりガチャガチャ弾く人が多いですよね*1

*1:私のことではありません。決して!

スティーブン・オズボーン ピアノリサイタル@トッパンホールの巻

プログラムはベートーヴェンピアノソナタ30、31、32番でした。
デュナーミクが幅広い(ピアニッシモからフォルティッシモまでのレンジがとても大きい)一方で、テンポ変化や節回しの部分は端正というかストイックですし、ものすごい大音量でも破綻しないので、ノーブルな印象を与えるピアニストです。耳栓をして弾いているという話を聞いたことがあったんですが、あれだけ大音量だったらそのほうが安全だろうなと思いました。

テンポは全体的に速めで、20分間の休憩を入れても90分足らずで終わってしまいましたが、録音で聞くよりも生き生きとした生命力あふれるベートーヴェンという感じでしたし、なにより音楽の密度が高かったのでとても満足できました。

演奏した曲を録音したCDが売っていたので買って聴いてみたところ、完成度は極めて高いものの、30番だけは生演奏より遅めのテンポでやや安全運転ではないかという気がしましたが、31番と32番は生演奏とほぼ同様でした。音色も実演と極めて近くて、CDと実演の差が少ないピアニストだということがわかりました。

オズボーンさんはこのブログにはときどき登場していて、特にラヴェルの全集は高い評価をしています。来年からはプロコフィエフに取り組むそうです。ラヴェルプロコフィエフは似ている部分もあると思うのですが、ラヴェルを弾くフランス人はプロコフィエフなどロシア音楽は弾かず、ロシア人はラヴェルなどフランス音楽を弾かない(ロシアのピアニストはフランス音楽には不向きな人が多い)という傾向があります。ラヴェルプロコフィエフも好きな自分としては、両方を弾く人が出てくるのは嬉しい限りです。

harnoncourt.hatenablog.com

 

米倉利紀氏のライヴDVDを買ったの巻

harnoncourt.hatenablog.com

以前も記事にしていますが、自分は米倉利紀氏が好きです。一説によると玄人受けタイプのミュージシャンらしいんですが(確かに一筋縄でいかない曲が多い)、なにしろ歌がべらぼうにうまくてですね、ライヴはCDより良かったりするんですわ。

どうよ、生歌でこのクオリティ。


vintage

しかし、こういうファンが勝手にUPしたYouTubeの動画を見ていては悪いと思いまして、DVDを買いました。直販(http://www.toshinoriyonekura.com/)しかなくてお高いんですが、ライヴに行ったと思えば安いし、家でいつでも見れるのですから実質タダです(オタク特有のいけない考え方)。

上の動画はピアノも印象的ですが、キーボーディストがとても良いのです。特に下記の曲。デビュー曲なんですけど、もとは打ち込みなんです。


【MV】未完のアンドロイド - 米倉利紀 1992 デビュー曲 【full HD】

いかにも90年代初頭のデジタル系シティポップという感じですね。当時はこういうタイトなドラムサウンドが流行ってました。

これが25年ほど経過して大人アレンジになると、こうなります。


未完のアンドロイド

あたくしこのライヴを生で観ておりますが、デビュー曲やるよ、というMCが入って「あの打ち込みの微妙にダサかっこいいやつね」と思っていたのに、最初からピアノ弾きまくりやんけ!もう「ぎゃああカッコよすぎるううう」ですわ。
振り付けはデビュー当時から同じだそうで「40過ぎのオッサンがこんな格好つけてポーズ取るなんてあります?」みたいに自虐しつつ、しっかり踊ってくれました。