@東京オペラシティ 武満メモリアル
先週の金曜に行った演奏会です。
「伝説のライバル ファリネッリ&ポルポラ VS カレスティーニ&ヘンデル」と銘打ったプログラム。
コメ印はオケのみのインスト曲です。
- 第一部
- 第二部
- アンコール
全然知らないカウンターテナーの人ですが、連れが行きたいというので行ってみたら、ほとんど満席の大人気公演。
幸せめな曲が多い中で、自分が心を打たれたのは、ダークな感情がほとばしった「戯れるがよい、不実な女め」でした。戯れといえばスケルツォですが、「このビッチめ、戯れろ!」と命令形で怨みつらみが歌われます。スケルツォって冗談じゃなかったの?なんだか、ショパンのスケルツォ(冗談に聞こえない曲)は、このあたりの感性かもしれないなと思いました。
声質的にアンコールは「私を泣かせてください」じゃないかなと思ったら、そのとおりでした。それで、隣りに座っていた女性が大泣きしていました。本当に泣かせてしまうとはすごいなあと思いましたが、そのくらいの素晴らしい歌唱でした。ピアニッシモの表現がとても繊細。器楽も同じですけど、弱音の表現力って重要なんだなと、しみじみ感じました。
全体にわたって、オケと歌手のアンサンブルの一体感が見事な演奏会でした。リュートを含んだ古楽オケで、リュートを初めて生で聴きましたが、いい音ですね〜。