コミックマーケット92終了の巻

C92終了しました。拙サークルまでおいでいただいたみなさま、ありがとうございました。多くの方にお声をかけていただき、とても嬉しかったです。席を外していてお会い出来なかった方もいらしたようで申し訳ありませんでした。

宇宙戦艦ヤマト音楽本「魂の変奏曲」はお昼すぎには完売して驚きました。こちらは再版する予定です。ユーリ!!! on ICE音楽本「ユーリ!!! 超絶音楽解説集」は残ったので、下記サイト(BOOTH)にて通販を行っています。魂の変奏曲も再版できたらBOOTHで通販します。

cosmopianist.booth.pm

コミケ合わせで2冊も本を出すのは無謀で、2冊めのユーリ本はできたとしても20ページ以下だろうと予想していました。ヤマト本の入稿が早かったのでスイッチを切り替えてユーリ本に取り組んだ結果、想定を遥かに上回る60ページになりました。劇伴本などというニッチ極まりないジャンルな上に、気持ちが先走った独りよがりな内容なので、1冊も売れないのではないかと不安でしたが、多くの方に手にとっていただき感謝の気持ちしかございません。

運営面では、サークル参加が久しぶりすぎて完全に初心者モードでした。ヤマト本を手で持ち込み搬入したのが失敗で、大した部数ではなかったんですが、下半身にどっと疲れが来ました。あとビッグサイトの東1~6ホールは空調の効きが悪くて(東7・8ホールと比べて建物の断熱性が低い)、油断していると熱中症になりそうでした。

ということで、いろいろ反省することもあったコミケですが、なんとか無事に終えることができてホッとしております。冬も参加申し込みをしましたので、スペースが取れたら新刊を出したいです。そのためにも、ヤマト2202のサントラを早く発売してください。

コミックマーケット92参加の巻

いちおう最終のご案内ということで、お品書きです。

8月12日(土曜)東2ホール O-22a サークル「コスモピアニスト」 で参加します。

☆頒布予定物1「魂の変奏曲」☆
B5 48P 500円 宇宙戦艦ヤマト(第一作)&2199サントラ解説本
宇宙戦艦ヤマトのサントラは、主題歌をアレンジしただけの楽曲や、主題歌の旋律の一部を切り出したモチーフを利用した楽曲が多いです。 このことに関して、宮川彬良氏は「変奏曲(Variation バリエーション)のようだ」とたびたび発言していますが、実際には単なる変奏に留まらない楽曲も少なくないので、第一作と2199の楽曲がどのような変奏曲になっているのか、わかりやすく解説しました。

☆頒布予定物2「ユーリ!!! 超絶音楽解説集」☆
 B5 60P 500円 ユーリ!!! on ICE スケトラ&サントラ解説本
ユーリ!!! on ICE のスケトラとサントラの解説という形を取りながら、私的な感想やら妄想を書いた本です。音楽的なことはもちろん、キャラクターのことも好き勝手に掘り下げています。最初は全4曲12ページの薄い本の予定だったのに、愛が止まらなくてスケトラ全曲+サントラ20曲以上を取り上げたら60ページになってしまいました。

f:id:Harnoncourt:20170809231614p:plain

「魂の変奏曲」は、ヤマト第一作と2199に焦点を当てて、取り上げた楽曲もわりと限定しています(全部で20曲少々)。出し惜しみをしたわけではなく、変奏にスポットを当てることでテーマを明確にしたつもりです。いまさら第一作の劇伴を解説するのもどうかと思いますが、40年近く聞いてきているにもかかわらず新たな発見もあったりしたので、書いてよかったなと思ってます。なおヤマト2202第2章のヤマトークにおいて、彬良さんが第一作の音楽に関して言及したことと全く同じことを書いていたので、聞き方や分析が間違っていないことが担保されました。というか、自分は間違ってないんだってことがわかってホッとした(笑)

「ユーリ!!!超絶音楽解説集」は、当初は離れずにそばにいて、Yuri on ICE、愛についてeros/agapeだけについて書くつもりでした。でも他にもいい曲があるし、全部のキャラクターに言及したくなったので、ものすごくページ数が増えました。キャラソン的な扱いでスケトラを解説していますけど、変な思い入れが混ざってるので普通にキモいと思います。終わって半年しか経ってない作品で、しかも映像を見直しながら書いたので、気持ちが滾ってるんですね。だから仕方ないです(開き直り)。書きながら全話を3回くらい見直してしまいました。またサントラに関しては、CD発売から入稿までに正味4日しか時間がなかったので、限定的な扱いにするつもりだったんですけど、あれだけ劇伴を耳コピ演奏した手前、お手軽に済ませるもいかないんですよね。ということで、サントラも大半の曲を取り上げました。

ユーリ!!! on ICE 音楽本入稿しましたの巻

コミケで頒布するユーリ!!!音楽解説本の入稿が終わりました。60ページという、けっこう厚い本になってしまいました。

最初の予定は、離れずにそばにいて、Yuri on ICE、愛についてeros/agapeの4曲だけで12ページくらいの薄い本にしようとしていたんです。でもスケトラって他にもいい曲あるじゃん、とか、サントラ盤も発売になるよな、と書きたいことだ雪だるま式に増えて結局スケトラは24曲すべて、サントラもほとんど言及してしまいました。

真面目に音楽的なことも書いていますけど、それ以上にキャラのこととか、作品に対する想いを語っている、非常にうざい本だと思います。

f:id:Harnoncourt:20170731203917p:plain

表紙は全◯出版社の意匠を拝借しました。そしてかろうじてヴィク勇カラーです。恥ずかしい(;´Д`)

ヤマト音楽本の入稿が終わりましたの巻

コミケ用の宇宙戦艦ヤマト音楽本を入稿しました。本文44ページになりました。見本はそのうちUPします。あまり難しいことは考えずに、好きなことをやろうと思って原稿を書きました。こういうスタンスだと気が楽になるのは当然ですけど、原稿の進み方もスムーズでよかったです。

表紙のために久しぶりに絵を描きました。デジタル作画にもチャレンジしました。Astropadというアプリを使って、iMacで起動しているクリスタに対して、iPad Proを液晶タブレット代わりに使ってお絵描きしています。これがダメだったらワコムの高い液タブ買うしかないなあって思っていたんですけど、全然大丈夫でした。ワコムよりいいんじゃないかと思います。

コミケにはもう1冊、ユーリ!!! on ICEの音楽本を出すつもりなので、ひきつづき頑張ります。ほとんどの印刷会社はコミケの10日前入稿でも大丈夫だそうで、昔とは比べ物にならないスピードですけど、割高になったりするので、できるだけ今月中の入稿を目標にします。

ようやくモラトリアムが終了したらしい米倉利紀氏のライブ@Zepp Tokyo の巻

自分の米倉氏歴に関して、過去の日記を読み返してみると、1999年9月に出張帰りの飛行機の中で偶然 "good time" プロモを見たのがきっかけで聴き始めて、途中でフォローするのをやめたりして、また戻ってきて、今回が初ライヴ参戦です。

まずフォローをやめた理由から書くと、この人の音楽はキャリアを続けても変化がなく、どのアルバムを聴いても同じ印象で、面白みを感じなくなってしまったからです。ただライブがすごいという話は聞いていたし、セクシャリティを含めあまり自分を隠さなくなったようなので、2年半ほど前に sTYle72 というアルバムから戻りました。これが良かったので、レビューしてます。

harnoncourt.hatenablog.com

このアルバムも15年前と変わらないナルシシズムや、カッコつけた感はありました。サウンドの方向性も驚くほど変わっていない。ですが、それを変わらない個性だと、ポジティブに捉えられました。同じことを15年も続けるのは、大変ですからね。そこからまた聴くようになったのですが、昨年リリースした swich というアルバムでガラッとサウンドが変わりました。一言でいうと大人のサウンドです。そして今年リリースした smoky rich というアルバムはその方向性をさらに洗練しつつ、より自由で(本人の言葉を借りるなら「ゆるい感じ」)、懐の深い音楽になっていて感動しました。こんなふうに変わった彼の音楽をナマで聴きたいと思ったのが、重い腰をあげさせてくれたという話です。

smoky rich

smoky rich

 

 ↑大人のためのポップス。おすすめでございます。

今回のライブでもMCでもそのあたりを語っていて、「自分もそろそろ大人にならないと」とか、「勝ち続けないといけない、みたいなガツガツした姿勢がなくなってきた」という気持ちの変化を素直に音楽に表したということでした。45歳を前にしてようやくモラトリアム終了ということですね。

ここまででかなり長いエントリーになってますけど、もうどうせなら書きたいことを書こう。

米倉氏の変化の件ですが、まず歌詞が変わっています。1999年の時点では「恋も仕事も全部!乗り切ろう!」*1と書いています。これはマーケティング的にいうと独身のF1層をターゲットにしているのですが、要は彼自身がF1メンタリティを持ちつつ、若々しい力強さをアピールしたかったのだと思います。この傾向は2013年リリースの sTYle72 でも続きます。なにしろ1曲めのタイトルが "higher and higher" ですから、40歳超えてもまだ気分は若者で高みを目指すのです。これをカッコいいと捉えるか、痛いモラトリアム(反抗)と捉えるか、微妙なところです。何に対するモラトリアムかというと、ズバリ「老い」に対するモラトリアムです。ところが近年のアルバム switch の1曲め "chance" では、これを「自分が変化するチャンスが来た」とポジティブに捉え、「あまり難しく考えず」しかし「たった一度の人生だから、がむしゃらに生きてみよう」と歌っています。老いや人生の終わりを肯定しないと、一度きりの人生という言葉は出てきません。ものすごい変化です。

40代は、老後や人生の終わりを意識しはじめる年代です。ここをどう乗り越えるかは、万人に降り掛かってくる課題ですが、表現をなりわいとする人にとっては特に大きい障壁になると思います。例えば三島由紀夫(45歳没)の最期は、ここを乗り越えることを拒絶して、自分の理想とする形で自らの人生を終わらせたと見ることもできます。

逃れられない老いを拒絶しても不毛なので、まずは許容した上で、自分自身の中で折り合いを付けていく。これが米倉氏のいう大人になることではないかと思いました。

サウンド的な変化としては、ゆるさの演出としてリズムの跳ね方が甘くなっています。DTM的に分析すると、SWING値が50から20~30くらいに落ちている(笑)。これはアレンジャーに拍手です。米倉氏はMCでも「ゆるい感じで」を連発していて、感覚的にオーダーしているようですが、それをうまくサウンドに落とし込んだと思います。もちろんユルユルにならないように、2・4拍に入るスネアなどに溜めがあります。今回のライブでもジャストより少し溜めがあるドラマーを起用していました。オーディエンスが縦ノリではなく横ノリになっていた要因の1つはこれですね。

ボーカルに関しても、さらに向上したいという意欲があると語っていたのが印象的でした。これ以上なにを望むかというほど歌える人ですし、このライブも歌に抱腹絶倒のMC*2にと3時間声を出しっぱなしで全然平気という恐るべきスタミナを見せつけてましたが、この部分だけは加齢に抵抗したいという彼のプライドですね!

*1:"good time"

*2:これも噂では聞いていたんですが、想定外にトークが上手くて驚愕。よどみないトークで客をいじり倒す芸人魂のようなものを感じました(笑)

宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第二章より加藤さん家のBGMを演奏してUPしましたの巻


宇宙戦艦ヤマト2202 第二章より加藤さん家のBGMを弾いてみた

 

UPしましたー。

第二章の感想は、ネタバレ無しのやつをご覧ください。とりあえず、コミケに出すヤマト本の原稿でてんやわんやです(;´Д`)

コミックマーケット92にサークル参加しますの巻

8月12日(土)東地区O(オー)ブロック-22a サークル名「コスモピアニスト」です。宇宙戦艦ヤマト第一作&2199の音楽解説の薄い本を出す予定です。がんばりますので、よろしくおねがいします。

ほんの思いつきで申し込んだら抽選に通ってしまいました。これでもう今年の運を使い切った感じですけど、マイナージャンルなので競争率が低かったんじゃないかと思います。