最近の電子ピアノを試してみたの巻

ちょっと時間があったので、楽器屋さん(島村楽器)で最近の電子ピアノを弾いてきました。

ヤマハ SCLP-320

「S」は島村楽器モデルを意味するらしいです。実売11万くらいと安い。GH(グレードハンマー)鍵盤。低域になるほど鍵盤が重くなるんですが、もともとそれほどグランドっぽいタッチをしていないので若干の違和感はあります。鍵盤の戻り感がバネっぽいんですね。まあ、普通のヤマハのデジピという感じ。タッチは生ピアノとは違うし、音色的にもさほどよくない(悪くもない)。中級者までならこれで全然不満はないと思います。クラシックピアノをやるなら最低限このレベルでないと厳しいかな、という感じ。アリウスなど低価格ラインだと、どうしても質が落ちます。(初心者はあまりにも生ピアノと違ってしまうと、練習にならない可能性が高い。)

ヤマハ CLP-330

鍵盤の材質そのものが320と違って生ピアノに近く、触れた時の手の感覚がサラッとしていてすごくよいです。GH3鍵盤で、打鍵時に鍵盤が自然に降りていく感はかなり出ています。音は320と変わらず線が細い感じで、フォルテで低域をドカーンと弾いた時の充実感がない。ヤマハの商品開発ってなに考えてるのかよくわかんないんだけど、フォルテ軽視&弱音方向の重視は明らかに子供〜女性ターゲットっぽい。まあ、ふつう男はクラシックピアノなんか習わないしな、仕方ないよな、という感じ。

ローランド HP305GP

「GP」っていう型番が自信たっぷりですが、要するにグランドピアノのダブル・エスケープ機構(鍵盤をゆっくり押し下げるとカックンってする感じ)をシミュレートしてます。なのでピアニッシモで弾く時に、鍵盤の重みやタッチが2段階で変化してリアルです。音色は独特で、おそらくアンプやスピーカーの影響が強いのですが、本体の音はかなり低域が膨らんでいて違和感があります。20万円弱で、すごく売れているそう。基本的にはスタインウエイをサンプリングしていて、ガーンと弾いた時の音抜けや充実感は気持ちいい。ローランドの特徴ですね。

ローランド HP307GP

開発が先走ってやっちゃった、という超多機能モデル。V-Pianoの廉価版なのですが、音色や響きを細かく調整できるようになっています。かなりの部分をDSPが演算してるみたいで、音色は無段階変化するのですが、その割りに元のサンプル波形がテキトーいうかんじ。ゆっくり半音階を弾いていくと波形の変わるポイントがばっちりわかってしまうというのは、25万円超のモデルとしてはいかがなものかと思います。音色的にはやはりスタインウエイらしいキラキラした高域が印象的。低域はボワーンと膨らみすぎで違和感ありますが、販売員いわくエディット機能でどうにでも変えられるらしい。
結論としては、鳴り方に問題があるもののHP305GPがいいかな、という感じ。ヤマハ好きなんだけど、ローランドはスタインウエイの音色が出てくるのがポイント高いっす。アルゲリッチみたいなスコーンと抜ける音が出てくるのは、やはり気持ちいい。いろいろ試弾をしてみたのですが、最近のモデルは連打性能を上げているのでトリルが抜けるなんてことはまず起きないよ、ということと、電子ピアノはしょせんニセモノなので割りきりが必要で何を重視して商品選択するかあらかじめまとめておかないと、収拾がつかなくなります。
でまあ、先日からなんでこんなことをゴチャゴチャ書いているのかというと、第一生命の株式上場に伴って持ち株を売っぱらったので、思わぬ臨時収入があったのさ!って話です。数千円かと思っていたら、なんと2ケタ違っていて月収以上の金額なのですごく舞い上がってます。関係者のみなさん、私にタカるなら今のうちですよ〜(笑)。