半永久的に映画の日の巻

身体障害者になったので、映画はいつでも1000円の私です(東京都の場合)。というわけで、だらだら休養してばかりいてもよくないと思って映画を見に行きました。しかも2本です!

犬がバディのケータイ捜査官セブンです。驚くほど全編ケータイ風演出で、ここまでパクってくれると逆に清々しいものがあります。そして市原隼人のゴリ押しがすごい。あのしかめっ面を2時間見せられるとこっちまで眉毛が寄っちゃいそうで。とにかく全編、隼人と犬が走る!だから絵的にすごくカッコイイし爽快なのですが、ほかの役者が空気すぎ。戸田ですら空気かよ、と思ったら最後で俺の市原(?)とキスしやがってマジ許せねえ。あそこは寸前で犬が飛び込んでアジャパーってのがお約束なんだよ!・・・と思っていたら、パンフレットのインタビューで監督がこの件について述べていて、要は監督さんアメリカかぶれなんでキスさせたかったんですね。犬が死なないのもヌルい監督の決断だそうです。
これオリジナルストーリーだそうですが、2時間映画でやるのはもったいないです。生まれたばかりの犬があっという間に成長したり、市原がグイグイかっこよくなったり、時空が歪みすぎ。もっとこう、じっくりと見たいわけですよ。30分ドラマ半年くらいでやって欲しい感じ。子供向け路線はキープでお願いします。

ネットのフィーバーに迎合したインスタント映画と思っていたら、まさかの2時間20分超の感動巨編ってなにそれ。平日なので観客はおばちゃんしかいないわけだが、はやぶさ帰還シーンで俺と一緒にみんなマジ泣き。なんでこんなマニアな映画が一般大衆ウケするんだと思った。ふつうこういう映画だと技術解説ナレーションが延々入ってNHKスペシャルっぽくなるんだけど、あくまでもエンターテイメント重視で、実際に起きたことを踏まえつつ、随所に小ネタやギャグを挟み込むことで、宇宙工学や天文に詳しくない一般人でも楽しく飽きずに見れるように仕上げられているのでウケてる模様です。テクニカルなところに踏み込みすぎると一般人観客はついてこれないですから、敷居を大幅に下げたのはよい判断。
あとは配役がおもしろい。実際の人物に似た人を起用して、表情の特徴なんかも真似させてるから、佐野史郎なんかホンモノの川口さんにしか見えなくなっちゃった。JAXAのおっさんが「こんなこともあろうかと!」と叫んだときが俺的にこの映画の頂点だと思います。