ベートーヴェン ピアノソナタ第12番練習開始の巻

本格的に練習開始しましたが、今日の感想としては「なにこの実験作」ってところです。第一楽章を三拍子系の変奏曲で開始したり、第三楽章に葬送行進曲が入るアイディアはモーツァルトトルコ行進曲つきソナタからの流用っぽいです。特に変奏曲はモーツァルトそっくりで笑えます。葬送行進曲で終わると重すぎるんで無窮動な(一時も休まず常に動き回る)フィナーレを持ってくるという、非常に独特な構成です。それはそれで面白いですし、各楽章の出来もよい力作なのですが、なんか居心地の悪さを覚える構成でもあります。この曲の反動が13番と14番(月光)における終楽章重視につながったのかなと思います。あとアンサンブルっぽいサウンド効果を作ろうという意図も見えるのですが、今一歩うまくいかないところが可愛いです。しかし変奏曲が長い!(笑)典雅なメロディですけども、和声進行が単純なので第三変奏あたりで飽きちゃいます。
ショパンはこの曲を好きだったようですし、ピアノソナタ第2番を作るときに葬送行進曲〜フィナーレのアイディアをちゃっかり拝借してます。第一楽章を変奏曲にしないでアレグロソナタ形式にしたのは古典回帰志向のつよいショパンならではの判断だと思います。