ユーリ!!! on ICE のBGMをいろいろ演奏してUPしましたの巻

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セリフや効果音の合間から聞こえる音楽を採譜して弾きました。

もっとたくさん弾きたかったんですが、時間的にこれが限界でした(汗)。なので第二弾はあると思ってください。いいんです自己満足ですから。

技術的なこととしては、最初の曲のエフェクト(リバーブ)がいままでと違っています。INTEGRA-7のリバーブのパラメータのいじり方もようやくわかったのでw、もう少しアグレッシブに使えると思います。

内田光子 with マーラー・チェンバー・オーケストラ 協奏曲の夕べの巻

モーツァルト:ピアノ協奏曲第19番 ヘ長調 K459
武満徹:弦楽のためのレクイエム
モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K466

内田さんの弾き振りでモーツァルトのピアノ協奏曲+合間に武満さんの曲というプログラムです。

協奏曲は6型のオケで、より室内楽的なアンサンブルを重視しつつも、オーケストラ部分の演奏解釈はシンフォニックというのがユニークでした。

特に20番はいままでとはガラリと解釈を変えてきて、第一楽章ではあえて遅めのテンポを用いて濃厚なデモーニッシュさを演出。第ニ楽章で多少上向くものの、第三楽章は終始どろどろした情念が渦巻くような状況で、最後の最後、コーダでニ長調に転調したときにパッと陽が差し込むように場面転換したのは極めて鮮やかな手腕だったと思います。アゴーギクデュナーミクとも振幅が大きかったのもデモーニッシュな雰囲気を出すのに一役買っていました。

一つ間違えるとロマン派的な解釈になりかねないところもあったと思いますが、内田さんの独奏ピアノは細部に気を使いながらも折り目正しいもので、それが全体を貫く太い芯になっていたように思います。少し遅めなテンポになったことで、1つ1つのパッセージの特徴づけがより濃厚になっていたと思います。

武満の曲は指揮者なしのアンサンブルでしたが、音色が非常に多彩で、いくぶん硬い感じのあったモーツァルトよりもむしろこのオケには合っているのではないかと思いました。

今回はとにかく全く新しい内田光子の音楽とを聞かせていただいたので、非常に満足でありました。前回のディアベッリ変奏曲といい、近年の内田さんはアグレッシブな姿勢を貫いていますし、これからもさらに変わっていくのではないかと思います。

ユーリ!!! on ICE 第4滑走「自分を好きになって…完成!!フリープログラム」感想の巻

ちょっと遅くなってしまいましたが、ユーリ!!! on ICE 第4話の感想です。

勇利は3話でかなり前向きなことを言っていましたが、まだ自分に自信が持てない状態でした。環境に恵まれている自分を認識して、自分が滑る意義を見出し、いっそう精神的に成長したのが第4話です。1~3話も素晴らしかったですが、自分はこの4話がもっとも感動しました。今後も挫折や失敗はあると思いますが、この時点ではもう結論が出てしまったので、あとは蛇足になりそうな予感です。ただし、全然結論が出ていないユリオがいますので、次はユリオにも焦点が当たると思います。

ということで、すっかり姫川亜弓っぽくなってきたユリオの件です。
彼が日本で受けた衝撃は「勇利・・・恐ろしい人!(白目)」からのスケート会場から尻尾巻いてトンズラ、という行動がすべてを物語っていますが、そこで終わらないで研鑽を重ねるのが非常に良かったです。
あとバレエのコーチがマイヤ・プリセツカヤにうりふたつだったのは受けました。この人です。

f:id:Harnoncourt:20161030214603p:plain はい、そっくりさん。

「昨日までのあなたは死にました!何度でも生き返りなさい!!」
は、Wの悲劇における三田佳子の伝説のセリフ「女優女優女優!勝つか負けるかよ?!」に匹敵すると思います。

小ネタとしては、ヴィクトルより体力のある勇利の描写がポイントでした。
ヴィクトルは、フリー演技のラストに4回転ー3回転の連続ジャンプを入れられるスタミナがあるんですけど、勇利はそれ以上だということを示したんです。つまり、勇利はヴィクトルに勝るところがある。これがキーポイントになるような気がしています。

というわけで、今回はこれまで。毎週楽しみで仕方がありません。

Roland SYSTEM-8がほしいの巻

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ローランドの新しいシンセです。値段的にコンシューマでも手が届く製品ですが、自分はACB=オモチャと考えていますので、だいぶ高いオモチャではあります

boutique JP-08はオモチャなのに使いにくくて実用にならないという点では、失敗した買い物でした(反省)。しかしSYSTEM-8は、ようやく実用になりそうなオモチャなのです。試弾してきたので、特徴などを簡単にまとめます。カタログ的な機能性能は、ローランドのホームページを見てください。

<ルックス>
ユニコーンガンダムバンシィの覚醒モードみたいな、黒い筐体にグリーンのLEDがたまりません。わたしリディ大好きだから、もうこの外見だけで欲しい。これが最大の理由です。カラバリでホワイトが出たら、リディバナをセットで並べるしかないんじゃない?(笑)
NT-D発動のように赤く光るシンセ(JD-XA)もあるんですけど、最大の売りであるアナログ部が4音ポリしかない上にお値段が高価で、明らかにプロ用ですね。

<出自の件>
JP-8000 → GAIA SH01 → SYSTEM-1 → SYSTEM-8(いまここ)
おそらく上記の流れにある製品です。その証拠にSYSTEM-8にはJP-8000のトレードマークであるSuper SAWを使った音色が、プリセットの1番に入っています。自分はJP-8000やGAIAのフィルターがどうにも気に入らなかったんですが、本機はv-synthの技術を応用したと思われるキレのよいフィルターに生まれ変わっています。

<パネル構成>
ボリュームやスライダーやスイッチといった形で、音色作りに関係するほぼすべてのパラメータに一発でアクセスできます。操作性はすごくいいし、いじっていて楽しいです。
なお発光には意味があって、有効なパラメータのみが光るようになっているそうです。なので、Jupiter-8モードやJUNO-106モードで使うときは、光っている部分が減るそうな。

<サウンド>
JP-8000と、INTEGRA-7のSuperNaturalアナログシンセの中間のような微妙なサウンドです。すごく押しが強いわけでもないし、厚みがあるわけでもないので、メインのシンセとして使うにはちょっと弱いかなと思います。ただフィルターのキレがいいのと、ノイズが付いたことと、モジュレーションが豊富になったことで、音作りの幅はすごく広がりました。ノイズ混じりのPADとか、80年代~90年代初頭っぽい音色が簡単に作れます。

<自動演奏機能>
アルペジエータやステップシーケンサが充実しています。
また自動演奏に対して人間が割り込むことを想定した設計になっているのがポイントで、DJ的な用途を目的とするユーザーも取り込もうとしていることが伺えます。
ただサウンドにパンチがないので、ブリブリしたEDMっぽい音色は得にくいと思います。そういうのをやりたかったらJD-XAにしなさいという感じ。

<細かなこと>
LFOは最近の製品らしく高速モジュレーションが可能になっていて、ランダム波形を高速にするとノイズモジュレーションになります。
・ADSRのAを最小にしても、クリック感がありません。これはSN音源にも通じる欠点だと思います。立ち上がりの良い音が欲しかったら、JD-XAを買えということなのでしょう。
・フィルターエンベロープデプスなどが典型的ですが、つまみ一つでプラス方向~マイナス方向まで連続的にコントロールするようになっているパラメータが多いです。
・ノイズジェネレータがあって、ホワイトとピンクが切り替えられます。自分は低域成分が多いピンクノイズが好きなので、地味に嬉しいところです。
・鍵盤がいまひとつ。アフタータッチはなくてもいいんですが、鍵盤の長さが短かったり、沈み込みがいまひとつ足りないなど、コストダウンしすぎなのが気になりました。
・マスターキーボード機能(外部出力のMIDIコントローラを自由にアサインする)がないので、ファームアップで付くといいなと思いました。

八神純子 with 宮川彬良 シンフォリズミックコンサート@東京芸術劇場の巻

二部構成で、第一部は彬良さんと東京ニューシティ管弦楽団によるインスト中心~八神さん登場という流れ、第二部は八神さんの楽曲オンリーでした。

第一部のハイライトは、「無限に広がる大宇宙」インストからの八神さん登場でスキャット披露。スターシャのような淡いブルーの衣装が美しかったです。

2~3曲目でわかったんですけど、このコンサートは昭和時代のテレビ番組でやっていた歌謡ショーの超豪華版で、手作り&アナログ感が満載だったのがよかったです。具体的に列挙します。

  • オケ編成が豪華。12型のフルオケというのは、ちょっとありえない。ふつうにクラシックのシンフォニーが演奏できる編成です。一般的な歌謡ショーのオケは、この半分くらいの人数だったと思います。
  • シンセサイザーなし。
  • すべての楽器が生演奏で、コンピュータなし。
  • なのでインカムなし&コロガシモニター装備。

まさに頼れるのは自分だけというライブですが、演奏の完成度がものすごく高くて驚きました。一糸乱れぬアンサンブルでした。自分はどうしてもヤマト2199のオーケストラコンサートと比較してしまったのですが、今回のほうが圧倒的にアンサンブルの質が高かったです。手練のメンバーによる2199劇伴部隊は、悪く言えば寄せ集めオケでもあるわけでして、今回は常設オーケストラのアンサンブル力をまざまざと見せつけられた感じです。

彬良さんのアレンジも非常に緻密で、八神さんの歌をよく引き立てていたので、2202でも歌モノふくめすべて">彬良さんにやっていただきたい所存です(笑)。八神さんの歌はいわゆる喉からCD音源以上でした。彼女はピアノで作曲していると思うんですけど、それゆえメロディが器楽的なアルペジョで構成されたフレーズが多くて、歌うのが難しいはずなんです。でも全然問題がない。あとハイトーンボイスの人にありがちな低域の弱さがない。昔はちょっと弱かったと記憶しているのですが、歌い続けながら年齢を経ることで、下から上までしっかり伸びた声を獲得したと思います。そして当然キーはオリジナル。今年は大橋純子さんのコンサートにも行ったけどさ、この二人のジュンコはキーは変わらないし、歌は昔よりうまいんですわ(笑)。

おっと、長くなってしまった。
自分的にはアレンジと、オケの演奏、特に弦楽器の抑揚の付け方やアーティキュレーションが勉強になりました。良い演奏を聞かせていただいたので、自分自身も生き生きとした演奏を心がけたいと思います。あと東京ニューシティ管弦楽団がめちゃくちゃうまかったので、クラシックの演奏会も聞きたくなりました。

ユーリ!!! on ICE 第3話 「僕がエロスでエロスが僕で!? 対決!温泉 on ICE」 感想の巻

前半は練習、後半は練習の仕上げ+本番という構成で、ユリオ編(勝手に命名)を終わらせてしまいました。

まず構成について。
たった1話で練習から本番までやったら、そうとうな駆け足展開になるかもしれないと危惧していたのです。ですが、勇利の個人練習をカットして本番時に回想させることで、時間を短縮しつつ、視聴者に展開が省略された感覚を与えない演出になっていたところがよかったと思います。

次にユリオと勇利の演技についてです。
二人の演技は、プログラム内容が対照的なだけでなく、演技そのものも対照的に描かれていたのが面白かったですね。ジュニアから上がったばかりのユリオが、4回転を2回も飛ぶプログラムを最後までしっかり滑りきることができなかったのは、リアルだと思いました。
結果的には、4回転サルコウ以外は目立ったミスがなく、おそらく本人も過去最高と思われる演技をした勇利の勝ちということになります。点数にするのはあまり意味がないと思いますが、ユリオは90点前後で、勇利は95点程度でしょう。なお、完璧に滑りきった場合は、ユリオも勇利も2015-2016シーズンの羽生選手の世界最高得点を上回ることができる技術構成です。ちなみに2016-2017シーズン(つまり今)の羽生選手は、このプログラム以上の難易度です((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

あとユリオが祖父(たぶんすでに亡くなっている)を思い浮かべるというのはホロッとしますし、受け身になりがちで多少女性的な面がある勇利が、女性の立場で演技をするという展開は意外性があってよかったと思います。あの勇利が伊達男を演じられるわけがないのですわ。

最後にストーリーについてです。
勇利がグランプリファイナル優勝をめざすなどと宣言するとは思っていなかったので、びっくりしました。ここまでの3話で一番ビックリしたのが、このセリフです。ネガティブな性格が強調される流れだったので、最後に超ポジティブな発言をもってきたのはインパクトが強かったです。
ユリオも、潔く負けを認めて、さらなる研鑽を誓うあたりは、年少ながらかっこいいライバル像になっていたと思います。これぞ正統派少年スポコン漫画ですよ。

あ~、この先も楽しみだけど、12話しかないのか。終わった後のロス症候群を考えるとつらいわ~。

職場の同僚の奥様が熱心なフィギュアスケートファンで、試合観戦に行っているという話をしょちゅう聞いているので、このアニメをおすすめしておきました。とっくに見てそうな気もしますがw

ユーリ!!! on ICE のリアルな表現の巻

ユーリ!!! on ICEは、すごくリアルなフィギュアスケートアニメだと思います。
アニメや映画では、よくリアルな描写とか、リアリティのある演出などと言われますが、「リアルってどういうこと?」と考えました。
その結果、自分の中では「現実と同じような感情が湧き上がる描写や演出こそが、リアルなのだ」という結論になったので、その観点で書いていこうと思います。今回は、フィギュアスケート演技のリアルさについてです(次回の予定は未定!)

  • フィギュアスケート演技のリアルさ
    • オープニングだけで涙が出てきてしまったので、リアルと判定します。
    • 第1話のヴィクトルのフリープログラムの演技で、ジャンプが成功する度に「よし!」とかセカンドループ!って思わず叫んだり、あーこの振りがいいわーとか思ったり、終わった後に拍手してしまったので、リアルと判定します。
    • 第2話で勇利が黙々とコンパルソリをやっている場面も泣けてしまったので、リアルと判定します。
    • 種類が違うジャンプの描き分けが完璧で感心したので、リアルと判定します。
  • 上記のリアルさを具体的にざっくりと解説するよ!
    • オープニング
      • 背景画がなく人間のスケーティングだけで見せるという、挑戦的な内容ですが、下手に背景をいれないことで逆に想像力が働いてリアルに見えるという状況になります。
      • あえてセルルックな作画にしないで、動きのあるトレス線を用いて描くという、これも挑戦的な画のつくり。アニメートに自信がないとできません。実際に人間が演技したものをトレースしているので大丈夫だと判断したんだと思いますが、よくもまあ描いたものです。
      • 音楽がいい。自分たちが歴史を作るんだ!というポジティブなメッセージは、いまの男子フィギュアスケート界に通じるものがあります。現実と虚構が交錯する部分です。
    • ヴィクトルのフリープログラム(ヴィクトル編)
      • まだ誰もやったことがない非常に高難度なジャンプ構成なのですが、いずれこんな構成で滑る人が出るだろうとか、ひょっとしたら今季中にだれかやっちゃうかも?と思える絶妙なレベルです。実際の競技レベルよりちょっと高いところを出してくるというのは、体操マンガ「ガンバ!Fly high!」などと同じ演出で、その競技に詳しい人にとってのファンタジーの具現化といえるので、とても感動するのです。これも現実と虚構が交錯する部分ですね。
      • 冒頭で4回転ルッツ(現在まともに飛べるのはボーヤン・ジンだけ)、4回転フリップ(現在まともに飛べるのは宇野昌磨だけ)という、トップ選手でも一握りの選手しかやっていないジャンプを軽々とこなすことで、ヴィクトルの能力の高さを示しています。まあヴィクトルなら飛べるだろうねって思ってしまう。
      • トリプルアクセルトリプルループの連続ジャンプ。これも現在は誰もやらない高難度のジャンプですが、セカンドループには独特のスピード感があって、絵的に非常にかっこいいんです。そのカッコよさを見事に表現しています。自分はこのジャンプの描写は痺れました。
      • 演技最後の4回転トーループ+トリプルトーループ。こんなジャンプを最後にやる人なんかいないんだけど、アニメだからいいじゃん!みたいにやっちゃうのが好き。しかも4回転のジャンプが高くてかっこいい。ケレンみってやつです(笑)
      • カメラワークが良い。実際のフィギュアスケートの試合ではできないカメラワークのカットがたくさん出てくるので、スケオタ的に「こんな角度から見れるなんて!」という新鮮な驚きがあり、それが感動につながります。
      • 音楽がめちゃくちゃいい。ものすごくいい。オリジナル曲だそうですが、実際にこの曲で滑る選手が現れるのではないかと思うくらいいい曲。最後のステップのところなんか本気で泣けるレベル。
      • ヴィクトルの王子様感がすごい。衣装や立ち居振る舞い、演技中の表情や髪の毛の動き、要所でスケートのブレード(刃の部分)がキラキラ輝く演出など、すべてが王子様。
    • ヴィクトルのフリープログラム(勇利編)
      • いろんな意味で、ヴィクトルと対になっていることで、勇利のヴィクトルに対する思いが伝わってきて胸が痛い。
      • ヴィクトルと同じ振り付けにもかかわらず、ヴィクトルの動画をトレースして勇利に置き換えただけという部分がほとんどなく、勇利だけで動画を描き起こしている。完全に異常です。
      • ヴィクトルは2コマうちで、勇利は3コマうち動画にすることで、動きの滑らかさがなくなり、勇利のほうが不器用なことが伝わってきます。このやり方はうまいです。
      • 勇利はデブ設定なので、重心が低く、ジャンプもヴィクトルほど高く飛べてません。動きも少々堅い。
      • 特に、腕を伸ばす演技がヴィクトルよりぎこちなく、きちんと伸び切っていなかったり、動きの溜めがなかったりと、表現力がやや低いことが伝わってきます。とにかく細かいんですよ。こういう細かさがリアル。神は細部に宿ります。
      • 滑り始めたら顔つきが変わるところ。現実にもこういう選手は多くて、リンクの上では別人になってしまう憑依系ということが伺えます。ヴィクトルがリンクを降りても王子様を演じているのとは対照的です。
      • 最後のステップの表情が素晴らしくて、ニコ動で「あー落ちるー」「落ちた」というコメントが多発する事態に(笑)。それだけみんな引き込まれてしまった作画と演出です。あの場面は上述のごとく音楽が最高にいいので、相乗効果で盛り上がります。
      • 勇利はヴィクトルほど高難度なジャンプは飛べないと思うので、4回転が3回転になっていたりするとは思います。具体的には描写されないけれど、そうだろうなと推測できてしまうところがリアルです。
    • コンパルソリの件
      • フィギュアスケートのフィギュアというのは【図形】という意味です。この図形を氷上に正確に描くのがコンパルソリという競技で、一人で黙々とコンパルソリを滑る勇利を描くことで、彼の勤勉さや、スケートに対する誠実さといったものを表現していたと思いました。
      • コンパルソリは昔は試合でも行われていたのです。でも絵的に地味で観客が入らないということと、ジャンプはすごいのにコンパルソリが苦手な選手(伊藤みどりとか伊藤みどりとか)がどうしても不利になってしまうということで、試合から外されました。
      • にもかかわらず、あえてコンパルソリの場面を入れるという演出ですよ!このフィギュアスケート愛に感動しました。
    • ジャンプ描写について
      • トーループサルコウ、ループ、フリップ、ルッツ、アクセルという6種類のジャンプをしっかり描き分けています。さらに憎らしいことに、描き分け方がうまいんです。
      • たとえばトーループは左足のトー(つま先)を突く状態が見えるように横からのアングルで描く、サルコウはジャンプ直前に両足がハの字になるところをアップにする(一瞬。0.2秒くらいw)、ループはジャンプ直前に左足が右足の前に出て中腰になっているのがわかるように少しカメラを引く、フリップは逆ハの字的な状態から踏み切る(左足インサイドエッジ)、ルッツは左足がアウトサイドエッジになっている、アクセルは当然前向き踏み切り。
      • ジャンプ前後の動作も見事で、たとえば4回転フリップのときにスリーターンからすぐ飛ぶのは加点対象です(笑)。スリーターンで後ろ向きになった状態でしばらく滑って、溜めてから飛ぶ選手がいますが(というか多くの選手はそうなりがち)、得点は伸びなくなります。ヴィクトルはあらゆるジャンプの準備動作が短いので、優れた選手であることがわかります。
      • このアニメでジャンプの見分けができる人は、実際の試合のジャンプも見分けられるし、実際のジャンプの見分けができる人は、このアニメでも見分けられるはずです。だって本物と同じなんだもん。

以上、全然ざっくりしなかったけど終わり!ユーリだけで三連続書いてしまった。つまりトリプルだ!