宇宙戦艦ヤマト2202 第五章 煉獄篇 19話の新BGMを演奏してUPしましたの巻


宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第五章 煉獄篇 新BGM 宇宙を壊す愛のテーマを弾いてみた:楽譜付き

 

さっそく弾いてしまいました。練習しているときからしみじみいい曲だなあと思いました。でもいざ録音するとなると演奏表現はこれでいいんだろうか?とかちょっと考えました。音符が少ないので1つ1つの音をかなり吟味して鳴らしたつもりです。意識的に左手を先取りしたり、旋律のルバートなどをやってみましたが、いかがでしょうか(汗)

音楽的にはもう本当に泰先生降臨という感じ。素直にまっすぐ音階で降りずに増8度降りて半音階で上がって、改めて7度戻すという屈折したメロディラインが生み出す感情表現が素晴らしいです。この曲が流れた最後のセリフが、煉獄の行き着く先なのですが、ズォーダーはなぜこんなことをやっているのか、明らかになるのをひたすら待ちます。

宇宙戦艦ヤマト2202 第五章 煉獄篇は絵コンテ付きの特別限定版Blu-rayを買うべきの巻

18話のノーカット版の絵コンテが付いてきます。これがとても大事。コンテ段階で半パートくらい(10分以上)尺がオーバーしていたそうで、キャラの芝居が大量にカットされています。絵コンテを読むと18話の印象がガラッと変わるので、ぜひ絵コンテ付きの特別限定版Blu-rayをお求めください。

その18話に流れた新劇伴を採譜中でございます。また泰先生が憑依してるんじゃないかと思うような、とにかく泣ける宮川メロディです。

ヤマト2202は、第二章まであまり劇伴の使い方が良くないと思っていたんですけど、第三章の9話で音楽に合わせた演出をしたあたりからガラッと変わって、非常に良くなったと思います。第四章の13話、今回の第五章の15話、18話などの劇伴は本当に素晴らしいです。15話で「デスラー孤独」という楽曲が、アベルトだけでなくもう一人のデスラーに対しても使われたときは、さすが吉田さん!*1って思いました。初日舞台挨拶では、劇伴はシナリオを読んだ段階で決まってしまうとおっしゃってましたが、旧作が血肉になっていれば当然かと思います。

*1:音響監督

ピアノリハビリの巻(3)

  • スケール練習は苦手な調性のみに限定する。
    相変わらずロ短調変ロ短調は苦手だけど、あわてないあわてない。
  • 手を広げる練習はエオリアン・ハープの冒頭4小節だけを繰り返すという手抜き方式。
  • 手を広げるストレッチはピアノに向かわないときもときどきやる。
    右手のほうが広がりにくくて困っていたけれど、月光ソナタ第一楽章の9度が確実に掴めるようになってきたので、病的に筋肉が固縮していたわけではなさそう。ホッと一息。
  • 革命のエチュードをさらう。以前発表会で弾いているものの、譜読みが抜けていて丁寧にやりなおし。1週間で主部はけっこうしっかりしたタッチで弾けるようになってきたので、真面目に練習してレパートリー化をめざします。さすがに以前よりは解釈が進歩しているけれど、それを表現するだけの技量はまだない。
  • 右手の練習はひとまず弾いたことがある月光第三楽章か、幻想即興曲がいいかなという感じ。本当はもう少し強度を上げたいところ。あと革命を一生懸命練習していたので左手のほうがリハビリが進んでいて、差がついている。
  • もう少しリハビリが進んだら、平均律集に取り組みたい。
  • 「まき」って入力したら「牧春」って出てきたお。

GODZILLA 決戦機動増殖都市の巻

第二作ということで、地球に降下したメンバーを中心とした人間ドラマが主体のストーリーでした。みなさん利己的で自分のことしか考えていないクズだらけで、とても良かったです。

特に、主人公はゴジラから地球を取り戻すため、と言ってますけれども、地に足が付いていない子供っぽさがあって、ずるい大人たちにいいようにコントロールされてしまいます。このあたりの展開がうまいと思いました。

ただ、破壊された地球があって、大人(異星人)の勢力が2つあって、その間で揺れる地球人の青少年という図は、真・女神転生シリーズそのものです。相変わらずオリジナリティに乏しい虚淵脚本でした。また、終盤の大規模な戦闘シーンは第一作のやり直しで(戦術が同じだから仕方がない)、冗長に思えました。

以上のような瑕疵があるものの、些細な問題に過ぎません。最初から最後まで、ガチムチ野郎系種族と細身イケメン種族の間で揺れ動く主人公像を丁寧に描いていたので、腐ったBL的観点から見ても、腐った視点でない作劇として見ても心を打たれるものがありました。

自分はかように高評価ですけれども、腐った視点を取らない一般の人から見ると、ガチムチ種族は唯物的すぎるし、イケメン種族は宗教的すぎるという両極端なので、どちらかに肩入れすることができず、解釈に苦慮すると思います。もっとも、その苦慮こそが人間的な思考であり、制作者が狙ったテーマではないかとすら思います。

続編がどうなるかわかりませんが、やはり揺れ動くのが人間の本質だと思うので、物質と精神のどちらかに偏るのではなく、女神転生で言うところのニュートラルルートを進んでほしいなと思います。ニュートラルルートは明示されていませんが、暗示はされていたと思います。

宇宙戦艦ヤマト2202 第五章 煉獄篇 最速先行上映会の巻(ネタバレなし)

今回の上映会はファンクラブ先行販売で落選者が出るなど、ようやく盛り上がりはじめた感のあるヤマト2202です。いよいよ後半戦に突入です。

この作品は、撒かれたパズルのピースを組み合わせるように進行していると思います。最大のピースはもちろんヤマト2199の置き土産の波動砲問題で、これはじっくり13話かけて結論が出ました。でもピースの置き場所ができて万歳ということにはなっていません。悲しみと痛みに満ちた結論です。そして、この部分がヤマト2202という作品の中核になると思いました。「縁は育つ。ときに痛みを伴いながら」テレサが語っていますけれども、そのとおりのストーリー進行です。

第五章では、地球対ガトランティスガミラスが絡む大きなストーリーの中で、さまざまなキャラクターの縁と、それに伴う痛みや悲しみが丁寧に描かれていて感心しました。

上映開始前の舞台挨拶で福井さんが「前半はキャラクターの濃厚な芝居で、後半は濃厚な戦闘シーンで、全編濃厚」みたいなことを言ってたんですけど、前半もがっつり戦闘シーンが入っていますし、後半もかなり濃厚なキャラクターの芝居が入っていて、某キャラクターの声優さんの演技に泣かされました。必見でございます。

※追記

戦闘シーンは、個人的には無くても良かったです。ヤマト2202に戦闘シーン不要という気持ちは第1話から一貫していますが、とりわけヤマトが絡まない戦闘シーンは不要だと思います。何よりズォーダー大帝がそう考えていそうなのです。ヤマトが絡まないとズォーダーさんが出てこなかったり、無意味な行動を取るんですけど、それはつまり福井さんがシナリオ書いてない場面ということではないかと思います。設定的にも辻褄が合わないことが多いですし、首を傾げたくなるような描写も多いです。ゆえにそのような戦闘シーンには価値がなく、ゆえに無くてもいい(ゴーランド=ノル感)。

ヤマトやヤマト乗組員が絡んだ戦闘シーン*1は、キャラの芝居の場として機能しますからとりあえず必要です。これも第1話から一貫しています。また戦闘に絡めて、ストーカーのようにヤマト乗組員*2に対してズォーダーの影が付きまといます。ズォーダーは愛を否定する根拠を積み上げるために、ヤマトを利用しています*3。なぜそんなことをするのかというと、やはりズォーダー自身が本当は愛を恐れているからだと思うのです。ゆえにズォーダーに愛を認めさせたら勝ちです。ガトランティスを倒したら勝ちというわけではないのです。自分はこの部分が旧作との最大の違いであり、ヤマト2202の根幹であると感じています。そしてわたしが望むのは、ヤマトがガトランティスを徹底的に倒したあとで古代が泣きながら「我々は愛し合うべきだったんだ!」と言うラストシーンです。旧第一作のこのセリフは、波動砲で敵艦隊を蹂躙したヤマト2202でこそ重みを持ちます。勝利か…クソでも食らえ!

*1:デスラーもここに加わりました

*2:デスラーもここに加わりました

*3:デスラーもここに加わりました

ナタリー・シュトゥッツマン & オルフェオ55@紀尾井ホールの巻

オケを指揮しながら歌ってしまうナタリー・シュトゥッツマンの演奏会です。ピアノと相性が悪い紀尾井ホールも、小編成の室内楽オーケストラとボーカルというこの演奏会では極上の音響空間になりました。

シュトゥッツマンはもちろん指揮に歌にと大活躍でした。指揮台に乗らない指揮ぶりは、どことなくアーノンクールを彷彿させました。音楽のつくりも、弦楽器のノンビブラート奏法や、キビキビとしたアーティキュレーションなど、古楽の特性を生かした躍動感あふれる演奏を堪能させていただきました。フレーズが走り出す加速感の表現が素晴らしかったです。

ピアノリハビリ:現状の巻(2)

リハビリを開始して1週間。おぼつかなかったハノンの全調スケールがなんとか弾けるようになってきているものの、不得意な調性はまだ全然だめです。具体的には3-4の開きが要求される和声的マイナー・スケールでいくつか弾けないものがあります。嬰ハ短調嬰ヘ短調変ロ短調あたり。そのあたりは自分が一番よくわかるので、とりあえず放置で、そういう調性の曲をやるときに重点的に練習することにします。

ということで、月光第三楽章を弾いてみましたが(いきなり嬰ハ短調)、1週間前より音抜けせずに鳴らせるようになっていたのでよかったです。