惣領冬実は「es」の件で吉田秋生に土下座すべきの巻

惣領冬実の「es」は吉田秋生の「YASHA」の盗作といってもよい内容でびっくり。ありふれたネタとはいえ、主プロットがここまで丸写しでは訴えられたら確実に負けそう。こんなものを世の中に送り出すことに加担した編集者や出版社は何を考えて仕事をしているのかわからない。
YASHAもあちこちに甘さのある漫画なのだが、それでもキャラ設定や視点が一貫していた。しかしこのesは設定もストーリー展開も目も当てられない酷さだ。最初のうちは女性主人公に焦点があたり「YASHA」っぽさを軽減するのだが、クローン体の悲劇を描くうちにすっかり視点がズレて「YASHA」の劣化コピーに成り下がった。ラストのオチまで同じで*1、読後感の悪さは史上最凶といってよい。
しかしこの手の設定ってシリアスに書こうとすればするほどお決まりの展開しかないので、何かこうブチ切れた要素を持ち込まないとダメだと思う。たとえば「スピーシーズ」という映画はエロ方向へ舵を切って全編爽快なおっぱい祭りを繰り広げた。B級スメル満載の微妙な映画だが、モデル出身の美しい女優がおっぱい丸出しで全力疾走するシーンが延々続くのは、実にすがすがしい開き直りっぷりである。

*1:YASHA」を知っている人なら簡単に読めるはず