「君たちはどう生きるか」を見てきましたの巻(ネタバレあり)

狂言回し】
この映画は「崖の上のポニョ」ふうのSFですが、ポニョより遥かにわかりやすかったです。
その理由は、狂言回しの存在にあります。アオサギが主人公を導きますが、それは同時に観客を導くことにもなります。ゆえに完全に狂言回しであります。しかも憎らしいことにラストで「自分が狂言回しだったんだよ~!」と念押ししてきます。こんな演出にまんまと騙されてアオサギが好きになってしまいました。菅田将暉、私はお前を許さない。

【マザコン
宮崎監督のマザコンぶりはさらに重症になってます。しかも開き直っていますね。
でもこの映画で違う次元に昇華しできたと思いました。母親と自分の人生は繋がっているけれど、結局、それぞれは違うものなのだ、という落とし所を見出していると思います。これは泣けました。

【時空検閲官】もしくは【時の最果て】
トップをねらえ2!クロノトリガーのあれ。その場所にいるのは宮崎駿本人。神の如き立場になっているのが相変わらず傲慢ですね(笑)。多元宇宙、多元生命体を統括する特異点のような存在です。

君たちはどう生きるか
なので、この「君たち」には観客だけでなく、物語の年代的にも、主人公の設定的にも、宮崎駿自身が含まれていそうな気がします。だからこの言葉は若い自分に贈るエールでもあると思いました。

人生はめんどくさいしジタバタするもの。せいぜいジタバタしよう。あと母ちゃんと友達(←自称含む)を大事にしよう。っていうシンプルなメッセージ。主人公の父親がやたらと過保護なのは誰のメタファーなのかしら。

本田雄師匠】
ちょくちょく表情や動きがエヴァっぽかったw

【インコ隊長】
どう見ても鈴木敏夫プロデューサーです。現状を維持したいんですねw