宇宙戦艦ヤマト2202第六章 回生篇 最速先行上映の巻(ネタバレ注意)

最速先行上映会に行ってきました。

いつもネタバレ書かないようにしてるんですけど、多少なりとも情報は書いてしまうのでいちおうネタバレ注意で、感想を羅列します。

  • 本編上映前に流れる「いままでのあらすじ」がすでにYouTubeで公開されている第五章までのダイジェストでした。

    『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第五章までのダイジェスト - YouTube

  • 第六章は上記のあらすじを踏まえて、3つの星の物語をその星の関係者を交えて順不同で一気に進めるので、視点や時系列が飛びまくります。ヤマト2202ではいままでもそういう回がありましたが、今回は最高レベルにひどい。脚本が破綻してるんじゃないかと思いましたが、最終的には強引に収斂させる方向に持っていって、ストーリーをまとめています。
  • ストーリーを一気に進めてくれるおかげで主要キャラにまんべんなく脚光があたっています。地球側ではセリフが少なかった島や再登場の新見さんもいいシーンがあるし、古代と雪の関係性も新たにしっかり掘り下げられたり、沖田・土方・山南トリオの美味しいシーンなど小ネタも充実。新キャラの銀河メンバーも出番が多く、藤堂親子の関係性も描写される。さらに加えて、ガトランティスは今まで以上に深い表現がなされ、デスラーの出番もしっかりあるといった具合で、この内容がよく90分足らずの尺に収まったなという感じです。
  • 視点が飛びまくる煽りを食らったのが劇伴です。視点が変わったことを音楽で表現するために、ヤマトに視点が来たらヤマトのテーマ、ガトランティスに行ったら白色彗星、ガミラスに行ったらガミラス国歌やデスラーのテーマ、といった具合で場当たり的にライトモチーフを使われます。結果として、唐突な場面転換と同時に唐突に音楽が始まります。これはよろしくないと思いました。
  • とはいうものの、あいかわらず要所要所ですごい名曲(新曲あり)が入って、ヤマトらしいトーンの形成に貢献していたと思います。困ったときの音楽頼み(音楽監督の吉田氏談)ですね。
  • 他に印象に残ったのは作画で、結城さんの作監回が2回あるんですけど絵柄を意識的に変えていたように思います。冒頭の19話はいつも以上の美麗作画、22話はタイガープロを彷彿させる荒々しいタッチの男臭い作画で迫力がありました。あとやっぱり湖川ズォーダーがかっこいいです。
  • 全体的な感想は「一気に風呂敷を畳み始めやがった」です。残りの話数が少ないのでいままでの伏線を回収に取り掛かるのは当然ですが、その伏線をいまここで持ち出すか!?というようなものもあります。おかげでキャラ描写にぐっと深みが増したので上手い手法だなあと思いました。
  • お気づきの方もいると思いますが、サーベラーというか桂木透子の声優はガンダムUCのマリーダさんなので、彼女はマリーダさんの役割を果たすことになるんじゃないかと思います。そうでないと、あれだけ彼女に尺を使った意味がありません。第六章はいよいよマリーダみが増してきました。
  • 自分はズォーダーに愛を認めさせたら勝ち、ということは以前から言っていますけど、ヤマト2199~星巡る方舟の古代君だとズォーダーとも対話の道を開きそのエンドを志向するはずです。自分は今回の「愛の戦士」はガトランティスのことだと思っていましたが、直接的にはズォーダーのようなのでそのエンドは難しそうです。
  • エンドロールのSpecial thanks に先ごろ亡くなった石塚運昇さんのお名前が書かれています。初日では拍手したいですね。