クラシックでタコといったらもちろんショスタコーヴィチのことです。今年はモーツァルト・イヤーであると同時にショスタコーヴィチ・イヤーでもあるので、これから聴きに行く予定の演奏会のプログラムもショスタコだらけです。演奏会に行く以上は事前に予習したいのでいろいろ聴いていますが、こうも毎日ショスタコ漬けだと性格が暗くなりそうでいけません。先日聴いたチェロソナタはすごくわかりやすい部類の曲で*1さして苦労しないで理解できました。いま予習中なのが交響曲第8番で、これが難しいんです。ショスタコの交響曲というと5番とか7番はわかりやすいし演奏機会も多いと思うんですが、よりによって8番。この曲を一言で表現するとドン底です。最後にちょっとだけ浮上するのですが、光明というよりむしろ安楽死のような様相ではないかと。悲痛の極限ともいうべき第一楽章からしてもう勘弁という感じですが、その後の比較的わかりやすい2〜3楽章がまたとことん攻撃的で痛いのなんの*2。第4楽章は念仏だし*3、第5楽章はエヴァ的に言うならLCLの海の中。*4
というように理解の難しい曲ですが、音楽的にめちゃくちゃ完成度が高いことは確実で、7番とか聞いて無邪気に喜んでる場合じゃない感じ。そのうちスコアを入手して勉強する予定です。8番の後の9番があんな軽い曲だったりするわけで、いまいちショスタコーヴィチという人が理解できません。偏屈なアマノジャクという認識でいいのかしら?