DTM関係ブラックフライデーセールの巻

今年になってソフト音源に移行したばかりで定番のDTMプラグインを持っていないので、そのへんを揃えることを目的にリサーチしています。(随時追記)

 

※今回のセールですでに購入済みのもの

  • Waves HORIZON
    定番のエフェクトツールバンドルです。iZotopeの Neutron 3 Advanced と Ozone 9 Advanced を持っていて、機能的にかぶるところがあるので不要ではないかと思って手を出さなかったのですが、フェアチャイルド670をエミュレートしたコンプと、マキシマイザー類、コンボリューションリバーブの3つは定番だろうと思って入手しました。フェアチャ670は単体売りでもっといいやつもあるんですけど、わずかな違いなので、まあいいかと。
  • Relab LX480
    かつてのリバーブの王様LEXICON 480Lのクローンです。粒子感ゼロの自然な残響が素晴らしいです。パラメータが多く、コーラスでウネウネさせるなど効果音的な使い方もできます。SF映画で聞いたあの音はこれで作っていたのか!という再発見があります。操作ノブが6つあるから6ポイント分のディレイを実装しちゃうのも、なかなかクレイジーな発想です。普通のエンジニアだと、1つのディレイのパラメータをノブに振り分けると思うんですよね。
    正価で4~5万くらいのものが、7割引になったので買ってしまいました。オリジナルのハードウエアの値段*1を知っていると5万でも十分すぎるくらい安いのですが、Exponential R4 (これも定価で3~4万くらい*2)で十分だろうと思ってました。アコースティック系のピアノソロに使うなら断然LX480のほうが好みの響きになるので買ってよかったです。
    なお480Lが80年代の製品なのでLX480も派手さはなく、地味ながら上質な響きが特徴だと思います。R4は華やかな残響が持ち味で、ケースバイケースで使い分けることになると思います。
  • HEAVYOCITY関係
    GRAVITY、DAMAGE 2、VOCALISE 2、PUNISHを購入。DAMAGE 2以外は50% offです。HEAVYOCITYは派手めなサウンドの劇伴音源で有名な会社ということなのですが、Roland Sound Canvas SC-88の派手なだけで使い勝手が悪い音色とか、YMOのTECHNODELICで使われていた痛いサンプリング音がハイファイになって蘇った、みたいなところがあって、要は好みのサウンドなので買いました。PUNISHはエフェクトプラグインで、直訳すると「処罰する」ですが、デモ音源を聞く限りでは中身はエキサイター+コンプレッサーのようです。REPRO-5でフォトムジークをやったときにエキサイター+コンプレッサーでスネアの音作りをやってとても苦労したんですけど、PUNISHだと一発でできます。
  • Audiobro LASS 2.5
    有名なストリングス音源です。6割引だったのでフルセットで購入しました。同社のブラス音源も素晴らしいのですが、バグってるらしいということと、とてもメモリを食う(パッチ1つ2GBなんてものもある)ということで今回は見合わせました。ブラス音源はCinematic Studio Brassを検討中です。
    弦楽器は編成の規模を変えて使い分けたいという気持ちがあります。しかし、ソロ・小編成・中編成・大編成と買い揃えるのは大変ですし、いろいろ問題も出てきます。実はviennaの音源でそれをやってしまったのですが、編成が大きくなると音像がボケてサウンドの雰囲気まで変わってしまうんですね。LASSは各セクションがdivisi対応のためあらかじめ3パートに分かれていて、パートのON/OFFで人数を増減できるんです。つまりサウンドの雰囲気は同じ状態で、規模だけを変えられるようになっているんです。これは大きなメリットだと思っています。

購入予定

  • KOMPLETE 13 Ultimate
    別の音源のためにKONTAKT製品版が必要なんですけど、KONTAKTを単体で買うのはもったいないということと、MASSIVE くらいは持っていたいし、DAMAGE(無印) もほしいので狙ってます。例年、11月末あたりに安くなるそうです。
  • Cinematic Studio Strings
    これも11月末あたりにセールになりそう。HEAVYOCITYと同じくシネマティック音源です。結局のところ劇伴好きなので仕方ないかなと自分で納得しています。Cinematic Studio Stringsを買うと同シリーズのソロ音源やブラス音源が割引になるので、少しずつ揃えようと思います。

*1:200万くらい

*2:しかしiZotope Ozone 8 のオマケだったので実質無料

劇場版 鬼滅の刃 無限列車編 煉獄さんの曲を演奏してUPしましたの巻

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「炎」はみんな弾いているので、アマノジャクの本領を発揮して違う曲を弾いてみようと思って、何度も映画館に通って劇伴を覚えてアレンジしました。

楽譜を書きはじめたあとでも映画を見て検証をしているので、音符が少ない部分はかなり耳コピ精度が高いと思います。ただ2曲目の前半はほとんど聞き取れないところもあって、半ば捏造になっているのでご了承ください。

(以下ネタバレ)

 

 

1曲目は猗窩座との戦いで押されたときに、ふと母親を回想するシーンの曲です。実際はオケも入っているんですが、ピアノソロで弾いても大丈夫だと思ってソロでやりました。こういうコラールの曲は耳コピしやすいです。

2曲目は炭治郎たちに最後の話をする場面の曲で、初回鑑賞のときにいい曲キターと思いつつ泣いてしまってどうしようもなく、2回目で今度こそと思いつつまた泣いてしまい、3回目からようやく冷静に聞き取れるようになりました。この曲はオケがメインなので、ピアノ用にアレンジするのがまず一苦労でしたが、煉獄=炎がテーマなので、メタファーとして上昇アルペジョを多く入れることで強引に解決しました。あとサウンドに変化をつけるために本物の劇伴で使われたオーボエと児童合唱を入れています。どちらもINTEGRA-7ですが、合唱は入れて大正解で、入ってきた瞬間にブワーッと盛り上がる感じがうまく再現できたと思います。これでいい気になって弦楽器まで入れてみたのですが、あまり良くなかったのでオミットしてしまいました。

真・女神転生III Nocturne HD Remaster限定版のピアノアレンジCDがすごすぎたの巻

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自分は、メガテン女神転生)は初代ファミコンの第一作からやっています。その決定盤ともいえる真メガテン3がHDリマスターになりました。この限定版の特典にピアノアレンジCDが付いてくるということで楽しみにしていたのですが、いざ聴いてみたら予想以上に素晴らしいアレンジと演奏でとても気に入りました。なので採譜して弾きます、といいたいところだけど、メガテン関係は怖い話をいろいろ聞くのでちょっとビビってます。

この限定版は残念ながら予約が瞬殺状態で、もう入手できないと思います。でもピアノアレンジCDは配信されるようなので、興味のある方はぜひ聴いてみていただきたいと思います。アレンジの方向性は、いかにも「フランツ・リスト編」というかんじの正攻法的クラシック系と、フュージョン系の2パターンになっています。どちらも聴きごたえ十分なピアニスティックなアレンジですし、ピアノで演奏することで耽美的・怪奇的な要素がいっそう表現されて、メガテンらしい妖しい世界を存分に堪能できます。

Prophet-5やREPRO-5の使いこなし:ポリ・モジュレーションの巻

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Poly-Mod

この画像はProphetだとPoly-Modというセクションに相当します。ProphetやREPROのこのパラメータの使い方がわからないという人がいるので、備忘録を兼ねてまとめておきます。

1.何ができるのか?

電子回路的に説明するとSOURCEの出力をDESTINATIONの入力に結線することができます。

2.使用例
(1)フィルターエンベロープ(一番左のノブ)
・FREQ Aに接続する
フィルターエンベロープでOSC-Aのピッチ(音程)を変化させます。シンセブラスなどで音が出る瞬間に半音くらい下の音程からしゃくりあげるようなニュアンスにするテクニックがあまりにも有名です。ただこれは1980~90年代に使われすぎた影響でダサい印象を与えかねないので要注意です。
オシレータシンクONの状態で使うと、音程はOSC-Bの音程と同じ状態を保ちつつ、倍音成分がエンベロープに沿って変化する独特な音色になります。これはProphetならではのサウンドで、リードを弾くときに使う人がいますけど、自分はそういう恥ずかしい真似はできません。そもそもシンセでリードを弾くこと自体が恥ずかしいと思ってしまいます*1
・PW Aに接続する
OSC-AのPW(パルス幅)を変化させますので、これもエンベロープに沿って倍音成分を変化させることができます。琴などの撥弦系や、ピアノ系の音色を作るときに有効です。
・フィルターに接続する
フィルターエンベロープはもともとフィルターに使うものなので、2重で適用してもあまり意味がないと思いがちですが、オーバードライブ的な効果になってノイズを音源にすると爆発音が作れます。
(2)OSC-B
・FREQ Aに接続する
いわゆるFM(Frequency Moduration)になりますので、鐘のような非整数次倍音を作り出すことも可能です。このときOSC-BをLO-FREQモードにして、なおかつキーボードトラッキングをOFFにすると、OSC-BはLFOと同等になります。そこへ上記のフィルターエンベロープを混ぜることで、複雑なピッチ変化を与えることができるようになります。
・PW Aに接続する
OSC-BをLFO的に使用して、PWMのために利用するのが一般的です。
・フィルターに接続する
キーボードトラッキングONの状態でフィルターに接続すると、エキサイターを使ったような音色変化が得られます。ProphetやREPROはフィルターのキレが良く、倍音が減りすぎてその結果として音色がこもりやすいという弱点があるのですが、そのようなときにこのモジュレーションをちょっと上げるとギラッとした倍音を付加し、なおかつ音圧が上がったようなニュアンスをもたせることができますエフェクターを使うことなく音圧を上げて存在感を増すことができるので非常に有用です。自分はこの機能をしばしば使います。坂本龍一さんも多用していると思います。

*1:小心者。

劇場版 鬼滅の刃 無限列車編を見たの巻(ネタバレあり)

TV版ラスト5話予習の上で見てきました。
やはり一見さんお断りなところは否めないものの、ファンムービーとしては100点の出来栄えだと思いました。ただし普通の映画としては脚本や構成に問題が多く、せいぜい50点くらいです

まず、TVアニメ4話分くらい*1の内容を2時間かけてガッツリやるので、テンポが悪いです。やたらと回想シーンが長いとか、意味不明なギャグを入る演出とか、この作品の良くない部分が集約されているされているとも言えます。

シナリオ面では序盤の煉獄の使い方が極めて稚拙なのが問題です。
劇中において彼と主人公の関係性描写が希薄なため、この映画自体が「すごい先輩に出会えたけどすぐ死んじゃった」みたいな単純な流れになっています。こういうところでは、アニメオリジナルの補完を入れていいと思います。
たとえば、煉獄はTVアニメの終盤において主人公より先に無限列車の偵察に出ています*2。そこへ主人公たちが合流するところから映画がスタートするのですが、「先に偵察に出ている」という情報提示が曖昧なので、一見さんにはわかりにくいのです。そこで、いったん煉獄を偵察から戻して主人公たちに現状説明をする体裁で観客に対しても作品背景を紹介した上で、改めて主人公たちと一緒に鬼退治に向かう、という流れにすれば、一見さんにもわかりやすい自然な導入になるのです。

下弦の壱についても同様で、このキャラこそ回想シーンを入れるべきなのに、何も背景説明がないため雑魚的な変態にしか見えないのが惜しいです。

*1:劇中の経過時間はせいぜい12時間くらいではないかと思います。

*2:この偵察に出る場面ですでに死亡フラグが提示されている。

ドラマ「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい 」のサントラを演奏してUPしましたの巻

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弾きました。

4年前のいまごろ、YOI(ユーリ!!! on ICE)のサントラを毎週のように耳コピしてはUPするという荒行をやっていましたが、あんなふうにならないように気をつけます。でもすでに採譜済み曲がほかにもあるし、主題歌も弾きたいのでしばらく続く予定ですw

しかしこのドラマといい「きのう何食べた?」といい、テレビ東京の漫画作品のドラマ化のクオリティ高くて驚くわ。

ピアノはIvory II American Dです。ドビュッシーアラベスクを弾いたものとほとんど同じ音色で、エフェクトも同じです。ピアノに関してはいろいろ遍歴しましたが、ソロ演奏はしばらくこれでいこうと思います。

Digital Performer 10.13 が10月13日にリリースされていたの巻

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自分はDP(Digital Performer)でDTMをやっているのですが、バージョンアップは常に先送りで、最新のバージョン10にしても10.11が出てからアップデートしました*1。しかし今回のバージョンアップはVEP(Vienna Ensemble Pro)との連携が強化されたので、VEP使いの自分はさっさと適用するつもりできます。

フォトムジークを作っていて、コンプレッサーとモジュレーション系のエフェクターはもう少しあったほうがいいと思ったので、いろいろ調べて冬のセールでなにか購入しようと思っています。

*1:ちなみに小数点以上のメジャーアップデートは有償で、小数点以下だと無償なのが基本らしいです。