モーツァルトのピアノソナタを弾いてみるの巻

仕事中や作業中はだいたい音楽を流していますが、去年から頻度が高いのが藤田真央さんのモーツァルトピアノソナタです。

自分はいままでモーツァルトの初期のピアノソナタにはあまり興味がなかったんですけど、このCDのプレイリストが初期の楽曲から順番に並んでいることもあり、初期の曲を聴くことが圧倒的に増えて、その結果として初期の曲も好きになりました。

デュルニッツと呼ばれる1~6番のソナタは集中的に書かれたという説がありますが、自分は懐疑的で、1~4、5~6という2セットではないかと見ています。特に1~4番は調性がC、F、B、Es(いずれも長調)と四度刻みになっていることもあって同時並行で書かれた可能性が極めて高いと見ています。なお1~4番はチェンバロ用ではないかと思います。

それで、毎度のごとくちょっと弾いてみようか、ということになるのです。音符も少ないし初見でも弾けるだろうと高をくくっていたんですが、1番(K.279)の冒頭がまったく弾けず、これはヤバいということで昨年からもう一度基礎を鍛え直して、かろうじて破綻なく音を鳴らせるようになりました。

6番はモーツァルト本人もお気に入りでよく演奏していたそうで、確かに第一楽章は第一主題が勇ましくてカッコいいです。ただ第三楽章が変奏曲でとても長くて大変なので、4番や5番を弾いてます。

ピアノレスナーモーツァルトソナタを弾くときに、K.545のあと何を弾いたら良いのか?というのは常に議論になると思いますが、4番か5番がよいのではないかと思いました。一般的には10番(K.330 C dur)ですけど、どの楽章も推移や展開部が充実していてかなり長いので、K.545のあとだとハードルが高いです。K.330を破綻なく弾ける人はもう上級者だと思いますね。そのくらい情報量が多く、密度も高いです。