特異点ブレイバーン(ルイス・スミス+クーヌス)の巻

ブレイバーン考察です。

ブレイバーン9話のネタバレがあるのでご注意ください。

 

 

まずループ系作品の特徴をおさらいします。時間を巻き戻せる人はループした多重セカイの特異点になり、特異点を消さない限りループから抜け出せない。これがSFのお約束です。ループものを明確に描いた初期の日本のアニメが1980年代に作られた超時空世紀オーガスうる星やつら2ビューティフル・ドリーマーです。近年だとシン・エヴァンゲリオン劇場版が該当します。

エヴァは旧劇場版のラストシーンで特異点碇ユイ碇シンジ)が生存しているのでやり直し可能です。シンエヴァはそれを打開するためにいろいろな人や勢力が動くお話で、最終的にはシンジが自分自身を抹消しようとする→ユイが肩代わりする→ユイが消えると息子であるシンジも当然消える→消え去る前にマリが違うセカイに連れ出す→実はこれがユイとマリの計画でした!という形になりました。ここまでに何度もやり直しているらしいことは、マリやカヲル(カヲルは明らかにループを認識している)が最初から達観しているのと、シンエヴァのラスト近くでマリがイマジナリーなセカイからシンジを連れて脱出するときに「やったー!」と大喜びしていることからもわかります。

ブレイバーンも当然、何度もやり直していると思います。やり直しているのは主にクーヌスでしょう。彼女(?)は満足できる最期が迎えられなかったら、やり直せば良いのです。真っ先に母船を破壊しているのも、あれがデスドライヴスにとって特異点であるからです。クーヌスのループはおそらくこんな感じです。

1:ブレイバーンが現れず早々に人類滅亡。これを何度かやり直す。
2:何度かやり直すうちにスミスと相討ちになるルートに突入する。しかし母船で再生してしまうのでやり直し。ここでスミスに目をつける
3:母船を破壊してからスミスと相討ち。しかしクーヌスと融合したスミスがやり直し。
4:アニメの展開に突入。この時空のクーヌスは満足できる最期を迎えられるので、スミスのやり直しを阻害せず何度もスミスとともにループする。

さて、問題は現在放映中のアニメです。おそらく、ループから離脱するエンドになると推測します。つまりブレイバーンは消滅することになります。

現在のアニメの展開でそれまでのループと違ってくる要因は、おそらくルルだと思います。ルルは最初からブレイバーンの正体がスミスだということを本能的に気づいていて、9話でそれが確信に至ったと思われます。ルルは、スミスをブレイバーンから(=ループから)救い出そうとするでしょう。ただスミスの肉体はすでに消滅しています。どうするのか、今後の展開が楽しみです。