打鍵力が上がってきたの巻

ルーチン練習の全調スケールを、できるだけ小さい動作で、なおかつフォルテで弾き続けるようにしたら目に見えて打鍵力が上がってきました。いままでピアノに押し負ける感覚がありましたがそれがなくなり、鍵盤も重く感じなくなってきました。それに伴って気づいたことがあるのでちょっとメモ。

まずラフマニノフが気持ちよく弾けて、モーツァルトで苦労する理由が判明しました。

1.ラフマニノフを弾くときは指・手首・肘・肩まで総動員で弾きますが、モーツァルトは肘から先で弾いていました。
2.ラフマニノフダイナミクスが100とするとモーツァルトは50くらいでした。自分の演奏の解像度が16段階としてあてはめると、モーツァルトは8段階しか使えないことになります。その程度の解像度で演奏を作り上げるのは無理があります。

あと、ショパンソナタ2番も改めて譜読みしてみましたが以前より楽に弾けそうです。すっかり忘れていたのでゼロから譜読みしている状況ですが、ソルフェージュ力が上がっているので譜読み自体があまり苦労しないのと、ソナタなので楽曲が理解しやすいことが大きいです。それと基礎的な演奏技術が上がりました。

このソナタは細かくて速いフレーズがないかわりに、幅広い音域を難なくカバーする能力が要求されます。この能力が低いとかなり演奏がつらいです。たとえば冒頭の第一主題の左手。

なかなか嫌な感じです。でもこの程度で苦労するようだと、その先は弾けません。

以前はこの左手の減七+減十度の重音アルペジオがしんどかったのですが、今は普通に弾けます。

なぜ弾けるようになったのか。
それはドホナーニのメソッドにある減七系の課題を練習したからです。こんな感じです。

このバリエーションを半音ずつ移調します。
このメソッドは、ピッシュナよりも効くと思います。

ちなみに第二主題も広い音域を確実に弾かなければいかないです。

第一主題は運動性が高いため勢いで弾ききれるところもありますが、こちらは確実に音を掴む必要があります。自分的にはこちらの方が難しく感じます。